インドネシア時事問題

潜在性の高いインドネシアの観光産業【将来は観光大国になる可能性】


タイの新型コロナウィルス累計感染者数は3,190名(回復者3,071名)で、死者は58名に留まっており、6月から現在まで1日の新規感染者数ほぼ1桁台を継続中という、アジアの中でもうまく封じ込めた国であるにもかかわらず、2020年第1四半期のGDP成長率は前年同期比マイナス1.8%と6年ぶりのマイナス成長になるなど、経済への影響度が大きく、片や6月のPSBB緩和以降、右肩上がりで感染者が増え続けるインドネシアの場合、第1四半期のGDP成長率は前年同期比2.97%に減速したものの、プラスを維持しております。

2018年のタイの観光客数 は3,830万人(世界9位)からの観光収入は630億ドル(世界4位)で、GDP5,049億ドルに対する直接貢献度(direct contribution)は12.48%と高いので、3月26日に発令された非常事態宣言以降、中国人を中心とした外国人観光客からの収入がなくなり、GDP成長率への影響が大きかったわけですが、インドネシアのGDPに対する直接貢献度は5.25%と低く、観光業の停止による影響はタイに比べて小さいと言えます。

そもそもインドネシアの名目GDPは東南アジア最大、タイの約2倍の1.042兆ドルあるわけで、生産年齢人口が非生産年齢人口よりも多い状態である人口ボーナスは、2040年まで持続すると予測されており、これは裏を返せばインドネシアの国内海外の観光業の伸びしろが途方もなく大きいと言えるわけです。

インドネシアのGDPはタイの2倍

また2017年の雇用全体に占める観光業の直接雇用数は458万5000人(雇用全体の3.7%)であり、間接的な雇用も含めた場合には12,241,500人(10%)という、絶対数だけで見た場合には世界4位の巨大な観光雇用市場を生み出しており、2019年の失業率が5.28%という高い水準にあることを考えると、インドネシアの観光業の発展は雇用問題の解消に大きく寄与する可能性が高いのですが、2017年のインドネシアの観光投資は12億ドルであり、総投資額の3.7%しかなく、世界185カ国中でも127位という低水準です。

インドネシア観光創造経済省(Kementerian Pariwisata dan Ekonomi Kreatif RI)は、国内最大の観光地であるバリ島の経済を回復させるために、8月から国内観光客の受け入れを再開したいとしており、今月7月から社会活動の規制を段階的に緩和していますが、州都デンパサール市や東部のカランアッサム(Karang Asam)は未だに危険を意味する赤ゾーンであり、国内観光客の多くが住むジャカルタやスラバヤも赤ゾーンであることから、航空会社に対する乗客定員規制は当分続くと考えられます。

また10月からは海外からの観光客の受け入れを再開したいとしており、新しい生活様式下では、密閉環境に遭遇しやすい都市型の観光よりも、日光が強く換気の良いリゾート型の観光の人気が出ると考えられ、今後バリ島への旅行需要が高まる可能性は十分高いため、国内観光客や外国人観光客が安心して訪問できるための観光地用の健康プロトコルの定着が必要になります。





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