インドネシアのコーヒー

2024/04/06

コーヒー大国インドネシア

「インドネシアのコーヒー」と聞いて思い浮かぶのは、オランダ植民地時代に香辛料と同様に輸出を目的として持ち込まれたコーヒーノキ、北回帰線と南回帰線の間に東西に連なるコーヒー栽培に適した地理的風土、主に高原地域で行われるようになったコーヒープランテーション、多数の高原地帯で栽培され風味も味わいも異なるご当地コーヒー、UCC上島コーヒーやキーコーヒーが農園を開発し日本でも有名になったマンデリントラジャのスペシャリティコーヒーなどです。

植民地時代には「オランダ女王の首飾り」と称賛されたインドネシアの豊かな国土から生産されるコーヒーは、輸出用だけではなく経済発展に伴う国内需要の高まりに合わせて年々増え続け、現在ではベトナムに続く世界4位の生産高を誇っています。

近年でこそジャカルタには本格的なスペシャリティコーヒーを提供するお洒落カフェが増えましたが、GDPが日本の30分の1しかなかった20年前にもコーヒーを飲むことは一般的だったとはいえ、北スマトラやトラジャの高品質なアラビカコーヒーは輸出に回され、国内にはロブスタ種や廉価品の豆が流通しており、美味しいコーヒーを味わうために高いお金を払うという感覚はありませんでした。

「インドネシア人はコーヒーに大量の砂糖を入れて飲む」とは昔からよく言われたことですが、来客をもてなす意を表するために甘くするという理由以外に、粗悪なコーヒー自体を美味しく飲むには砂糖で味付けするしかなかったというのも理由の一つだったのかもしれません。

品質の高い国内産のスペシャリティコーヒーを気軽に飲めることがインドネシアで生活することで受けられる恩恵の一つであり、当ブログでは僕と同じようにインドネシアに関わり合いを持って仕事をする人が、日常生活やビジネスの現場で出会うさまざまな事象のコンテキスト(背景)の理解の一助となるようなコーヒーについての記事を書いています。

北回帰線と南回帰線の間に位置するコーヒーベルト

1602年の東インド会社の進出を契機にオランダの植民地支配が300年以上続き、その間アラビカ種のコーヒーが持ち込まれ、気候のいい高原地帯で栽培が開始されました。

現在インドネシアは世界第4位のコーヒー生産国であり、その生産の70%がスマトラ島で生産されており、全体の90%がロブスタ種でスペシャリティコーヒーの対象候補となるアラビカ種は10%しかありません。

インドネシアの国土は、赤道から北へ23度27分付近の蟹座の位置する北回帰線と、南へ23度27分付近の山羊座の位置する南回帰線にはさまれ、東西の距離はアメリカ西海岸から東海岸までの距離とほぼ同じ5,000kmに及び、日本の約5倍にもなる広い国土では、風土に合わせたコーヒー栽培が行われています。

日本でいう夏至の時期には、太陽が黄道12星座の蟹座の位置にあるため北回帰線は夏至線とも呼ばれ、冬至の時期には山羊座の位置にあるため南回帰線は冬至線とも呼ばれます。

コーヒーのマニュアルブリューイングによる淹れ方

コーヒーを飲むまでには煎る(焼く)・挽く・漉すの3つの工程があります。

  • 煎り方(焙煎)は直火式で風味に変化をつけるか、炭焼式で均一にムラなく焼くか、浅煎りほど酸味が強く深煎りほど苦くなる。
  • 炭火による熱風での間接加熱で焙煎される炭焼コーヒーは、炭の香ばしさを売りにしている。
  • 挽き方は粗挽きから極細挽きまで、細かいほど苦味が出るので、深煎りで粗挽きすることで「苦いのにスッキリ」と言われると、逆に美味そうに感じる。
  • 濾し方(抽出)はペーパードリップやサイフォンを使ったマニュアルブリュー、コーヒーメーカー、高圧蒸気で一気に抽出するエスプレッソマシンなどがある。
  • 長時間水出しコーヒーはダッチコーヒーとも呼ばれ、水でじっくりと抽出することで苦味を抑えたまろやかな味に仕上げる。
  • ホットであれば「煎ってから18時間以内に抽出」という漉したばかりの新鮮度をアピールします。

コーヒーのマニュアルブリューイングによる淹れ方はおおよそ以下の5種類あります。

  1. ペーパードリップ式(Paper Drip)
  2. サイフォン式(Syphon)
  3. ベトナムドリップ式(Vitnam Drip)
  4. フレンチプレス式(French Press)
  5. エアロプレス式(Aeropress)
インドネシアのコーヒー

美味いコーヒーを安く飲めるという理由だけでインドネシアに住む価値がある

インドネシアで一般的なマニュアルブリューイングの方法としてペーパードリップ式(Paper Drip)、サイフォン式(Syphon)、ベトナムドリップ式(Vitnam Drip)、フレンチプレス式(French Press)、エアロプレス式(Aeropress)があります。

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酸味の強いコーヒーの飲み方

ワインと料理の相性を「結婚」にたとえて「マリアージュ」と言い、渋みの強い赤ワインはクリームソース系の料理には合わないが、ステーキとかハンバーグなどの肉料理、トマトベースの料理との相性が抜群です。同じようにトラジャコーヒーを、焼肉や中華料理を食べた後に飲めば、今まで単に酸っぱいと感じていた独特の酸味が、爽やかなフルーティなテイストに感じられます。

■コーヒーが酸っぱいと感じられる理由

  1. 焙煎工程で焼きが浅すぎ。
  2. 一緒に食べる料理が間違っている。
  3. 豆が古く酸化している。

また昔から議論の対象として存在する「コーヒーは一日何倍まで飲んでいいのか?」という問題ですが、カフェイン中毒は一度に大量のカフェインを摂取したときに発生する脈拍数の増加、呼吸数の増加、胸痛、めまい、興奮など急性のものを指し、コーヒーを飲まないと若干頭痛がしたりソワソワ落ち着かなくなるのはカフェイン依存症に該当します。

コーヒーは一日何杯まで飲んでいいのかという問題

コーヒー一杯分の豆約10gに含まれるカフェインの量は100mg前後、一方でTeh一杯分の葉っは約5gに含まれるカフェイン量は30mgと、3倍以上もコーヒーのほうがカフェイン量が多いため、カフェイン依存症になる確率が高いのはやはりコーヒー派なのですが、カフェインが切れると手が震えだすとか、発汗して幻覚が見えるとかいう危ない症状は事例としてないようなので、同じレベルで考えるほど深刻には考えておりません。

仮に全く同じ産地で同じ時期に同じ条件でコーヒーチェリー(コーヒーの実)が収穫され、同じ条件で洗浄、選別、精製された生豆を、この場で焼いて挽いて淹れれば、高い確率で同じ風味・香味・味のコーヒーを飲むことができますが、実際には私たち最終消費者がコーヒー飲むまでには以下のような長いサプライチェーンの道のりがあります。

  1. コーヒーチェリーから生豆に精製⇒工場管理者の仕事
  2. 生豆の保存期間と保存環境⇒バイヤーの仕事
  3. 焙煎のされ方、焙煎後の保存期間と保存期間⇒焙煎士の仕事
  4. 粉砕(挽き方)・淹れ方⇒バリスタの仕事
  5. 淹れる⇒バリスタまたは消費者の仕事
コーヒー大国インドネシア

コーヒー大国インドネシアでコーヒーは一日何杯まで飲んでいいのか?

コーヒーはカフェイン作用によるリラックス効果や脳の活性化、肝機能や腎機能の修復と活性化、アンチエージング効果やうつ病の予防効果もあることは間違いないようですが、飲みすぎることによる弊害については多くの学説があります。

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ジャコウネコの未消化の糞を精製した希少で高価なルワックコーヒー

Kopi LuwakはAche Gayoの6倍以上の価格がするが、香りの芳醇さは舞茸と松茸くらい違います。天然モノは野生のluwakが美味しいコーヒーチェリーを本能で選別して食べた後の糞を精錬したものであり、養殖ものの糞はゲージの中で人間が与えるのを食べて排出されるので風味が全然違うという話は納得できます。

ただ名前だけLuwakを冠した廉価品がスーパーやお土産物名店に多く並び、商業主義が行き着く先には自然破壊と動物の生活環境の破壊があり、最終的には人間と動物の共存という難しい問題に行きつきます。

インドネシアの未来のポテンシャルを感じるスターバックス

現在インドネシアに対して外国からのベンチャーキャピタルによる投資活動が活発に行なわれているのは、東南アジアの中でもスマホアプリやEコマース分野での有望なスタートアップが多い証であり、PCよりも手軽に買えて扱えるモバイルファーストの国民性が、毎年50%以上のEC産業の成長を支えており、若きビジネスマン達がスターバックスに集まっています。

僕がインドネシアの未来のポテンシャルを体感したければスターバックスに行くことを奨励しているのは以下の理由からです。

  • 日本よりも頻繁に打ち出されるプロモーションから時代の流れを感じられる。
  • 店員は英語はもちろん時には日本語を話す店員すらいるほど言語能力が高くインドネシアの潜在的国際競争力を感じることができる。
  • 日本のようにPCの電源を借りても咎められることもなく必要なときにWEB会議やPC作業、ミーティングなどに利用できる。
インドネシアのスターバックス

インドネシアの未来のポテンシャルを体感したければスタバに行こう。

生産年齢人口が従属人口の2倍以上ある人口ボーナス状態が2030年まで続くインドネシアの未来のポテンシャルを体感したければ、スターバックスに集まる将来の経済成長を支える若いビジネスマン達に接して見ることをお勧めします。

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インドネシアのスタバの店員との会話から学ぶ人生の教訓

インドネシアのスターバックスの店員は気さくで英語も堪能、たまに日本語学科出身で日本語を話せる店員もいるので、美味しいコーヒーを飲むためだけではなく、顔なじみの店員との会話を楽しみに足を運んでしまうこともあります。

コーヒーの味わいに変化をつける要素としては、お湯の温度と注ぎ方、注いだ後にどれだけ寝かせるか、プレスの速度の3箇所になり、豆の種類や挽き方等まで考慮すると、順列組み合わせの公式からしても大変なバリエーションが発生することになり「最高の一杯」を追求するためには非常に奥の深い世界が広がっていることが判ります。

インドネシアのコーヒー消費市場の変遷

僕の記憶ではインドネシア人の間で高品質のコーヒーの需要が増え国内向けに流通しはじめたのは、一人当たり名目GDPが3,000ドルを超えた2010年以降です。

日本を含む先進国のカフェで出されるコーヒーは、主に中南米産やアフリカ産のものが多いようですが、世界中のメディアで「インドネシアではジャコウネコの糞から精練された世界最高級の幻の希少コーヒーが生産されている」と喧伝されたことで、コーヒー愛好者の間でルワックコーヒー(Kopi Luwak)ブームが起き、アジアではベトナムに次ぐ世界第4位のコーヒー生産国としてのインドネシアの知名度が一気に高まりました。

インドネシアのコーヒー消費市場

GDP成長率に比例するインドネシアのコーヒー消費市場の変遷

インドネシアのコーヒー栽培は植民地時代にヨーロッパへの輸出を目的として行われてきた歴史的経緯があり、インドネシア人の間で高品質のコーヒーの需要が増え国内向けに流通しはじめたのは、一人当たり名目GDPが3,000ドルを超えた2010年以降です。

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インドネシア各地のスペシャリティコーヒー

西ジャワのガルングン(Galunggung)のコーヒー

現在ガルングン火山は活動を休止しているようですが、何度も山頂付近から噴火を繰り返してきた成層火山だけあって、長年に渡って蓄積されてきた火山灰層がコーヒー栽培に適した土壌を作り上げ、ジャワ島では珍しい良質なアラビカ種のコーヒーの生産地になっています。

現在ではインドネシアのコーヒー生産の90%を占めるロブスタ種を中心に栽培されるジャワ島にも良質なアラビカ種のコーヒー栽培農園がガルングン火山周辺に存在し、バンドゥンや高速道路沿いのカフェやコンビニでご当地のアラビカコーヒーが飲めます。

西スマトラのソロック(Solok)のコーヒー

ミナン・ソロック(Minang Solok)産コーヒーの風味の傾向として、同じスマトラ産のアチェ・ガヨコーヒーよりもアロマティックであるとよく言われ、アチェ・ガヨやトラジャに比べてそれほどメジャーな産地銘柄ではないとはいえ、経済発展の過程で中間層が厚くなり、カフェでコーヒーを飲むクラスタが増加し、これまで輸出向けが優先で国内には流通しなかった良質な豆が国内でも流通するとともに、注目を浴びてくる銘柄だと思います。

コーヒーチェリーをそのまま乾かして最後にまとめてパルピング(Pulping コーヒーチェリーの果肉を除去)するナチュラル製法(乾燥式)でもなく、最初にパルピングして水洗いしてから乾かすウォッシュド製法(水洗式)とも異なり、一番表面の皮だけパルピングしてヌメヌメのスライム状のもの(これがハニーの由来)がついたまま乾かします。

ハニー製法は糖質の高いヌメヌメのスライムがついたまま乾かすので、乾燥中にアリの被害にあったり、途中で発酵してしまったりと歩留まり率が低くなりがちですが、ジャカルタのカフェでは他の製法とは差別化して付加価値を出すために、必ずハニー製法であることを強調して販売されています。

パダン料理

パダン料理で有名なインドネシアの西スマトラ州ソロックのコーヒー

ミナンカバウ人(ミナン人・パダン人)の伝統家屋であるルマ・ガダン様式やパダン料理で有名なインドネシア西スマトラですが、ソロック(Solok)のコーヒーはマイルドでフルーティーなアロマが特徴的で、近年のスペシャリティコーヒーブームで注目されています。

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北スマトラのマンデリン・トバ(Mandailing Toba)のコーヒー

日本ではトラジャと並んで知名度が高く「ダークチョコレートのような」と評されるほろ苦いマンデリン独特の風味を引き出すために深煎り(ダークロースト)にされることが多く、コロンビアのブルーマウンテンがメジャーになる前は、世界一の評価を得ていたと言われるだけの風格があります。

マンデリンというブランドにはトバ湖周辺で栽培されるマンデリン・トバと、トバ湖南のリントン・ニフタ地区(Lintong Nihuta)のバタック族によって栽培されるリントン・マンデリンの2種類がありますが、単に「スマトラ・マンデリン」と呼ばれる場合はマンデリン・トバを指すことが多いようです。

トバ湖

インドネシアの高品質コーヒーの代名詞マンデリン・トバのコーヒー

インドネシアの高品質コーヒーの代名詞マンデリン・トバ(Mandailing Toba)のコーヒーの特徴は、ダークチョコレートのフレーバーの濃厚なボディと評されることが多く、酸味控えめなので甘いケーキや和菓子との相性は抜群です。

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北スマトラのアチェ・ガヨ(Aceh Gayo)のコーヒー

ガヨ・マウンテン(Gayo Mountain)とも呼ばれるガヨ高原で栽培されるコーヒーは、カップを口元に近づけた瞬間から感じられるフローラルな香味が最大の特徴であり、コーヒー独特のコク(ボディ・濃厚さ)よりもキレ(爽やかさ)が強く感じられる、アフターカップが後引きしない風味を持っています。

映画「海を駆ける」のロケのためにインドネシアに長期滞在し、在住日本人(特に女性)の間で大きな話題となった俳優のディーンフジオカさんの奥様は中華系インドネシア人とのことですが、2022年1月11日の民放番組でアチェガヨコーヒーを愛用していると語ったことで、インドネシアの代表的ブランド豆の一つとして日本での知名度が一気に高まったようです。

北スマトラアチェ

インドネシアのご当地コーヒーの代表格北スマトラのアチェ・ガヨ

シャリア法(イスラム法)に基づくイスラム色の強いアチェ州のアチェ・ガヨ(Aceh Gayo)のコーヒーは、フローラルなフレーバーと濃厚なボディかつ爽やかなアフターカップと評されることが多く、インドネシアを代表するスペシャリティコーヒーの産地として知られるようになりました。

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パプア・ワメナ(Papua Wamena)のコーヒー

インドネシアでは時折政治家や国粋主義団体によるパプア系住民に対する差別的発言をきっかけにデモや暴動が発生し、ジョコウィ大統領の経済優先で反差別に対する政策が不十分であるとして、パプア州独立を求める民族運動に発展する火種となっています。

またインドネシア領西パプア州が位置するニューギニア島は地理的に太平洋プレートとの接点に位置しており、スマトラ島からジャワ島、ヌサトゥンガラ諸島までがユーラシアプレートとの接点になっていることから、インドネシアは国全体がバランスボールの上に存在している感じすらします。

パプア・ワメナ

芳醇で酸味少なく飲みやすいインドネシアのパプア・ワメナのコーヒー

西パプア州の先住民族ダニ族が住む山岳地帯ワメナ地区で生産されるパプア・ワメナ(Papua Wamena)のコーヒーはは、コーヒーの味を直球ど真ん中で伝える芳醇で酸味少なく飲みやすいコーヒーです。

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バリ島キンタマーニ(Kintamani)のコーヒー

『バリコピ』とか『コピバリ』というのは、コーヒーの粉がカップの上を漂流した状態でスプーンでかき混ぜて、粉が沈殿するを根気強く待ってから飲むtubruk(トゥブルック)という飲み方で、これが沈殿しきれないで中層あたりを回遊しているコーヒーの粉が喉にひっかかってむせかえってしまい、これがトラウマになって「バリ島のコーヒーは粉っぽいから嫌だ」と誤解されることがあります。

しかしこれは単にバリ島の地元の人がフィルタを使わないで飲んでいる飲み方を総称しているのであって、本来バリ島の高原地帯には、コーヒー栽培に適した土壌と気候があるため、品質の高いアラビカ種のコーヒーが生産されています。

インドネシアバリ島

観光ビジネスと融合したインドネシアのバリ島キンタマーニのコーヒー

コーヒー栽培と観光ビジネスが融合したインドネシアのバリ島キンタマーニ(Kintamani)のコーヒーは、スマトラのアチェ・ガヨやミナン・ソロックのようなフルーティーさに若干スパイシーなアクセントを加えたようなさらっとした飲みやすいコーヒーです。

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トラジャ(Toraja)のコーヒー

スラウェシ島は山岳地帯が多く「トラジャ」という言葉自体が、そこに住むブギス族の言葉で「高地の人々」という意味があり、コーヒー農園があるタナトラジャ県は、ほぼ赤道ド直下に位置し、日本のキーコーヒー(Key Coffee)が高地のウマ地区(Uma)に農園と精製工場を整備し、トアルコ(TOraja ARabika COffee)トラジャコーヒーというブランドで日本に広めたのは有名な話です。

トラジャのコーヒーは強烈な香りと重厚なボディが特徴的なトラジャは、アルコールランプで熱されて発生した蒸気圧でゴボゴボと音を立てながら水が上昇し、ランプの火を消したあとにコーヒーの粉と一体化した黒い液体が地球の重力に抗うことなく下に落ちていく際に放つ香りを楽しめるサイフォンで淹れるのが最適です。

コーヒーチェリー

キーコーヒーのトアルコで有名なインドネシアのトラジャのコーヒー

サイフォン式で抽出する際の香りを楽しみたいインドネシアのトラジャ(Toraja)のコーヒーは、キーコーヒーが農園を開きトアルコ(TOraja ARabika COffee)トラジャブランドを開発した日本にもなじみ深いブランドです。

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北スマトラのマンデリン・リントン(Lintong)のコーヒー

Key Coffeeのトアルコトラジャと並んで日本でも知名度が高いUCC上島珈琲のマンデリン・リントンですが、マンデリンとはトバ湖周辺のマンデリン族の名前に由来しており、同じくトバ湖周辺の部族であるバタック族の名前を冠した銘柄としてマンデリン・リントン・ブルーバタックがあります。

コーヒーの味わいはスペシャリティコーヒーとしての豆の産地、豆の焙煎具合、保存のされ方、そして目の前のバリスタによる豆の挽き具合と淹れ方の順列組み合わせによって変わってくるとはいえ、マンデリンリントンの場合はマンデリン独特の濃厚なボディと香りに、若干まろやかさと甘みをつけた上品な味わいで、UCC上島珈琲が目をつけて農園を開き、日本にマンデリンの美味しさを広めただけのことはあり、高級品として輸出にまわされる分が多いようです。

風味のバランスがとれているので、焼き方次第でいろんな味が楽しめるものと想像され、自前ロースターが欲しくなる豆であり、マンデリンのコクの深さに加えて少々の甘味と微量の酸味があるので、食後のお口直しのぜいたくなコーヒーとしてぴったりだと思います。

バタック族

UCC上島コーヒーで有名なインドネシアのマンデリン・リントンのコーヒー

インドネシアでは気性の激しいバタック族のマンデリン・リントンのコーヒーは、UCC上島コーヒーが農園を開いたことで有名で、マンデリンが持つコーヒー独特の香りに、若干まろやかさと甘みをつけたような上品な味わいです。

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フローレス(Flores)のコーヒー

インドネシアは国家の下にProvinsi(州)、県(Kabupaten)、市(Kota)という地方行政区分がなされ、その中でもバリ州と西パプア州の間に連なる島々は、ロンボク島とスンバワ島で構成されるNusa Tenggara Barat(西ヌサ・トゥンガラ州 略称NTB)と、フローレス島とスンバ島と西チモール(Timor Barat)から構成されるNusa Tenggara Timur(東ヌサ・トゥンガラ州 略称NTT)に分かれます。

スペシャリティコーヒーのカッピングとは「そのコーヒーが産地の風味の傾向を明確に表しているかかどうか」を評価することであり、甘味、酸味、苦味、余韻などの品質の良し悪しを客観的に総合的に判断する評価基準です。

  1. Aroma(飲む前のコーヒーの粉と液体の香り)
  2. Flavor(コーヒーが口と鼻で感じられる風味)
  3. After Taste(コーヒーを口に含んだ後の余韻)
  4. Acidity(コーヒーの酸味)
  5. Body(コーヒーを口の中で感じるコク)
  6. Uniformity(味の統一性)
  7. Balance(FlavorとAcidityとBodyのバランス)
  8. Clean Cup(雑味の少なさ)
  9. Sweetness(甘さ)
  10. Overall(総合評価)

ワインの味わいは「甘み」「酸味」「渋み」「アルコール」の4つの要素で表しますが、コーヒーの場合は「香り」「酸味」「苦味」「コクと深み」の4要素から構成されます。

  1. 香り:「フローラル」「柑橘系」「ダークチョコレート」「ナッツ」「独特のアロマ」
    芳醇とはかおり高く味のよいこと。
  2. 酸味:「すっきりした」「ほろ甘い酸っぱさ」「舌を刺すような刺激」「心地よい程度の酸味」
  3. 苦味:「多少のビターテイスト」
  4. コクと深み:「ダークチョコレート」「サラッとした」「キリッっとした」
    人間が感じることのできる味には、甘味、塩味、苦味、旨味、辛味、酸味、渋味の7つがあるがこれらが複雑にからみ味わい深い厚みがあること。ボディ・濃厚さ。
フローレス(FLORES)

インドネシアのコモド国立公園に近いフローレスのスペシャリティコーヒー

Nusa Tenggara Timur(東ヌサ・トゥンガラ州 略称NTT)のコモド国立公園にほど近いフローレス(Flores)のコーヒー は、コーヒー独特の濃厚な香りはそれほど強いものの、アフターテイストで若干甘いフルーツ系の触感がして、酸味少な目のサラッっとした飲みやすい風味があります。

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スマトラ島ランプン(Lampung)のコーヒー

ジャカルタから120kmほど西に走ったメラク(Merak)の港からフェリーに乗り、クラカタウ(Krakatau)成層火山のあるスンダ海峡を2時間ほど渡るとランプン州のバカウヘニ港(Bakauheni)に到着します。

インドネシアのコーヒー精製方法は主に4種類あります。

  1. コーヒーチェリーを乾燥した後でパルピング(果肉を除去)するナチュラル式
    ⇒コーヒー独自の風味がストレートに残りすぎて均一性をキープするのが難しい。
  2. パルピング後洗浄してパーチメント(生豆の殻)を残した状態で乾燥させるウォッシュド式
    ⇒すっきりクリーンな味に均一性が保ちやすいとはいえ、精製工程で大量の水を排出する。
  3. 表皮だけ除去してヌメヌメのまま乾燥させるハニー製法
    ⇒風味を残しながら均一性を保つことができますがアリ被害により歩留まり率が低い。
  4. 果肉もパーチメントも全部パルピングしてむき出しの生豆のまま乾燥させるスマトラ式製法
ランプンのコーヒー

インドネシアでジャワ島に最も近い南スマトラのランプン産コーヒー

インドネシアのコーヒーの主要産地であるスマトラ島の中でも、南部のランプン(Lampung)産のコーヒーは、知名度は低いものの独特のアロマに酸味控えめのビターテイストが加わった飲みやすいコーヒーです。コーヒーの実から生豆への精製する過程では、風味をより強く残しながらも全体の均一性を保つという難しい課題があります。

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