発生主義の原則で出荷基準と入荷基準で処理【インボイスは単なる請求の単位である】


出荷基準での債権・売上管理

インドネシアの自動車部品業界の会計処理では、取引発生月に仮債権(A/R Accrued)と売上、仕入と仮債務(A/P Accrued)を計上して、当月の損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)を作成するケースがあります。

インボイスはあくまでも請求・支払の年齢管理(Aging)の単位であり、お金の動きの単位にすぎません。

  • 10月5日出荷日で未実現債権と売上を計上
    (借)A/R Accrued 100    (貸)売上 100
  • 10月10日出荷日で未実現債権と売上を計上
    (借)A/R Accrued 100    (貸)売上 100
  • 10月20日出荷日で未実現債権と売上を計上
    (借)A/R Accrued 100    (貸)売上 100

ここで月末を迎えると、売上は発生主義ベースでP/L上に記載され、未実現債権であるA/R AccruedはB/S上の資産の部に記載されますが、会計システムの元帳(G/L)上に記載されるだけで、まだ債権(A/R)としては認識されません。

翌月インボイスを発行したときに、会計システムの債権管理上でA/R科目に振替えることで、G/L上のA/R Accrued残高を消込みます。

  • 11月5日インボイス発行時に債権に振替
    (借)A/R 300    (貸)A/R Accrued 300

入荷基準での債務・仕入管理

債権を出荷基準で計上する以上、債務も入荷基準で計上しないと不公平です。

  • 10月5日入荷日で未実現債務と仕入を計上
    (借)Purchase 100    (貸)AP Accrued 100
  • 10月10日入荷日で未実現債務と仕入を計上
    (借)Purchase 100    (貸)AP Accrued 100
  • 10月20日入荷日で未実現債務と仕入を計上
    (借)Purchase 100    (貸)AP Accrued 100

同様に月末時点では、仕入は発生主義ベースでP/L上に記載され、未実現債務であるA/P AccruedはB/S上の負債の部に載りますが、会計システムのG/L上に記載されるだけで、まだ債務(A/P)としては認識されません。

翌月インボイスが到着したときに、会計システムの債務管理上でA/P科目に振替えることで、G/L上のA/P Accrued残高を消込みます。

  • 11月5日インボイス到着時に債務に振替
    (借)A/P Accrued 300    (貸)A/P 300

ERPシステムから会計システムへの連携方法

出荷処理や入荷処理はERPシステムの販購買管理から入力しますが、取引発生日付で上記の会計仕訳を生成し、G/LまたはA/R A/P管理にデータインターフェイスする必要があります。

入荷・出荷時の仕訳の単位

入荷時(出荷時)にはまだインボイスは到着(発行)しておらず、手元にあるのは出荷伝票(Delivery Order=D/O)だけなので、インボイス到着時(発行時)にA/P(A/R)に連携するために入荷情報(出荷情報)を検索するためのキー項目として、出荷伝票番号(D/O Number)を入力します。

入荷(出荷)時点で未実現債権債務(A/R Accrued・A/P Accrued)計上の仕訳を生成しますが、仕訳の単位は会計システムに品目コードをもたせるかもたせないかで変わります。

  1. 月まとめインボイスの場合は「仕入先コード+科目コード」単位
  2. 出荷ごとインボイスの場合は「仕入先コード+D/O Number+科目コード」単位
  3. 会計システム側でインボイスを発行する場合は「明細」単位

インボイス到着(発行)時の仕訳の単位

通常は複数入荷(出荷)に対して1インボイスが対応しますので、先にERPシステム上で入力済みの品番単位の入荷(出荷)実績明細のうち、G/Lに未実現債務(債権)としてインターフェイス済みのステータスのレコードのみを一覧表示し、到着(発行)したインボイスの明細と照合しながらチェックをし、正しいレコードに対してインボイスNOを入力していきます。

ここでは債権債務(A/R A/P)管理にデータインターフェイスし、G/L上の未実現債務(債権)の残高の消し込み仕訳を発生させますが、残高をゼロにさえできればインターフェイスするデータの単位は入荷(出荷)と同じである必要はありません。