接頭辞と接尾辞が単語のバリエーションを増やす【インドネシア語の柔軟性とは?】

インドネシア語は柔軟性があると言われる理由

インドネシア語は表記のとおりに読むローマ字読みで、単語同士がくっついて発音が変わることがないということは、単語の独立性が高いということです。

単語の独立性が高いということは、アルファベットという表音文字で構成されるインドネシア語の単語が、漢字のように表意文字的に機能するため、多少の発音間違いがあっても、順番を入れ替えてもなんとか意味は通じるようになります。

そういう特性の言語であることが判ってしまえば、おのずとインドネシア語上達方法は、どれだけたくさんの単語を正確に暗記するかで決まるということが理解できます。

ここにあるkini(最近)を抽象名詞化した「kekinian」という単語は、僕の知る限り最近生まれた抽象名詞だと思いますが、インドネシア語は接頭辞と接尾辞で語幹をはさむことにより、形容詞を動詞化したり名詞化したりと、単語のバリエーションを増やしていくという特徴があります。

動詞の接頭辞・接尾辞と基本5文型の関係

インドネシア語は英語の基本5文型に近い構造から成り立ち、動詞がmeから派生する接頭辞で始まる場合は、第3文型・第4文型・第5文型になり、その場合の接尾辞はkanだったりiだったり何も付かなかったりしますので、例外を考えながら理屈で変化のパターンを覚えるよりも単語として暗記するほうが上達の近道だと思います。

自動詞 第1文型S+V

接頭辞\接尾辞 an なし
なし buruan(急いで)  
ber berkenalan(知り合いである), bercintaan(愛し合っている), berhubungan(関係している) berjalan(歩く), bermain(遊ぶ), bertahan(耐える), belajar(勉強する)
ter   tertawa(笑う)
ke ketahuan(判明する),  ketawa(笑う), 

他動詞 第3文型S+V+O /  第4文型S+V+O+O

接頭辞がmenの場合は語幹のTが消え(menaruhkan)、memの場合はPが消え(memastikan)、menyの場合はSが消える(menyediakan)という変化は、恣意的にルールで決められたものではなく、発音していく中で勝手に消えていったものであり、たまたまpunya(持っている)という動詞の語幹Pは、mempunyaiのように残したほうが自然だったという話です。

接頭辞\接尾辞 kan i なし
me memainkan(~を演奏する/~を演じる), memakankan(~を食べさせる) memakani(~を食べる)
men (Tは消える) mendapatkan(~を得る), menaruhkan(~を置く), menjalankan(~を走らせる), menahankan(~を留める), mendinginkan(~を冷やす), mendatangkan(~を来させる), mendudukkan(~を座らせる), menepatkan(~を固定する),  mendapati(~を得る), menahani(~に耐える), mendatangi(~に来る), menduduki(~に座る), menepati(~に位置する) menaruh(~を置く), menolong(~にお願いする)
mem (Pは消える) mempunyakan(~を持たせる), memastikan(~を決める), memanaskan(~を温める), membereskan(~を片付ける), memuaskan(~を満足させる), membosankan(~を飽きさせる), memasukkan(~に入れる) mempunyai(~を持つ), memahami(~を理解する), memanasi(~を温める), memberesi(~を片付ける), memasuki(~に入る) memburu(~を追い詰める)
meny (Sは消える) menyediakan(~を用意する), menyelesaikan(~を終わらせる), menyaksikan(~を目撃する), menyedihkan(~を悲しませる), menyenangkan(~を喜ばせる), menyayangkan(~を残念に思う) menyenangi(~を好む), menyayangi(~をかわいがる) menyetir(~を運転する),
meng mengambilkan(~を取ってやる), menghindarkan(~を回避させる), mengperhatikan(~を注意する) mengetahui(~を知る), menghindari(~を避ける) mengambil(~を取る)
memper mempermainkan(~をもてあそぶ), mempertahankan(~を留める), memperhatikan(~を注意する), memperkenalkan(~を紹介する)

他動詞 第5文型S+V+O+C

接頭辞\接尾辞 kan i なし
me menamai(~を名づける)

接頭辞で行為者を表し接尾辞とセットで抽象名詞化する

pe~anまたはke~anで形容詞や動詞を抽象名詞化し、peから派生する接頭辞だけで行為を行う者を意味します。

インドネシア語は英語と同じく子音で終わる単語が多く、N(ヌと発音)とNG(ンと発音)の区別がつきにくい場合がありますが、pemandanganやkemungkinanなどのように抽象名詞化して自然に聞こえるほうが正解という判断ができます。

接頭辞\接尾辞 an なし
pe pekerjaan(仕事), pelaksanaan(実施) pemain(選手), petani(農民), pelajar(生徒), pelaku(犯人)
pen (Tは消える) penelitian(研究), pendaftaran(登録), pendidikan(教育) pendengar(聴衆), pendatang(訪問者), peneliti(研究者)
pem (Pは消える) pemandangan(景色), pemakaian(使用) pemegang(所有者), pembantu(メイド)
peny (Sは消える) penyaksian(目撃) penyebab(原因)
peng penggunaan(利用)
per permainan(遊び), pertokoan(ルコ)
ke kemampuan(能力), kesehatan(健康), keadaan(状態), keperluan(必要), keterangan(説明), kedutaan(公使館), kerajaan(王国), kedatangan(到着), kekinian(流行)