業務システムの開発導入でもバーコードやQRの読み込みによるデータ収集はこれまでも行われておりますが、弊社ではここ数年製造現場や倉庫での現場端末の導入を検討されるお客様に対してスマホによるQRコード管理をお勧めしています。
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生産管理システム
生産管理業務は工場ごとに異なり、システムの開発導入も一品一様にならざるを得ず、工数が嵩みがちです。結局のところシステム導入の成否は、顧客の利益を優先しシステム導入効果を感じて欲しいという熱意であり、ある意味精神論に帰結します。
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業務システムにスマホによるQRコード管理を導入するメリット
ここ最近のインドネシアのスマホ決済市場では、GrabとTokopediaと連携するOVO、Gojekアプリの標準eウォレットであるGOPAY、そしてOVOとGOPAYの2強市場に積極的な割引戦略で商機を賭けるDANAの3つ巴でのシェア獲得競争が行われています。
レストランのレジ台に置いてあるQRコード、またはレシートに印刷されているQRコードを読み取り、スマホ内のアプリでチャージしてあるお金から引き落とす方式で、3社ともお得な割引やポイント還元を提供しているので、インドネシアでもあっという間にスマホ決済が浸透しました。
業務システムの開発導入の現場でもバーコードやQRコードの読み込みによるデータ収集はこれまでも行われておりますが、弊社ではここ数年製造現場や倉庫での現場端末の導入を検討されるお客様に対してスマホによるQRコード管理をお勧めしており、その理由は以下のとおりです。
手軽にローコストで導入可能
誰でもスマホは持っているので高額なスキャナーやハンディーターミナルを購入する必要はなく、QRコードを読み取り業務システムに反映させる機能さえ実装させれば短期間で手軽に導入することができます。
RFIDへの過渡期である今、レガシー技術に大きな投資はしたくない
将来的にはインドネシアの製造現場では、既存のバーコードやQRコードから、電波を用いてRFタグのデータを非接触で読み書きするRFID方式(Radio Frequency IDentifier)に置き換わることが予想されます。
レガシー技術であるバーコードやQRのスキャンのために別途読み取り端末を買うよりも、誰もが所有しているAndroidスマホを現場端末として利用するほうが費用を最小限に抑えることができます。
QRコードはスマホとの相性が良い
スマホのカメラは一次元バーコードよりもQRコードのほうが認識しやすい上、ラベルサイズも小さく収まります。
長い桁数の一次元バーコードを読み取るにはそれなりの品質のスキャナーを使う必要がありますが、QRコードであれば膨大な桁数の情報を安価なAndroidスマホで十分読み取ることができます。
日常生活でのスマホ決済に慣れている現場のインドネシア人作業者にとっても、スマホを使ったQRコード読み取り作業は負荷にならないはずです。
スマホ用アプリの開発が楽
ハンディーターミナルで棚卸や入出庫用のアプリを開発する場合、C言語や端末に依存する専用スクリプトでの開発になりますが、スマホのAndroidアプリ開発ならPhoneGap + HTML + jQueryで短期間に業務に特化したUI/UXのアプリ開発が可能です。
または業務システムのUIがレスポンシブなWEB画面であれば、スマホ専用アプリの開発すら不要になります。
QRコードをスマホで読み業務システムにデータ登録するイメージ
左の動画は、入庫処理画面から「QRコード読み取りボタン」を押すことでカメラが起動し、物品に貼られているQRコードをスキャンすることで、入庫処理が完了する簡単なデモです。
最初2件のレコード登録済の入庫処理画面から、新たにQRコードをスキャンすることによって、レコード件数が3件に増えていますが、スキャンしたタイミングで自動登録することも、連続スキャンで複数レコードをまとめて登録することも可能です。
弊社の業務システム開発テンプレートHana Firstの画面UIはレスポンシブなWEB画面であるため、別途スマホ用アプリを開発する必要はありませんが、PhoneGap + HTML + jQueryを使えば、短期間で入出庫処理、棚卸処理などのAndroidアプリを開発することもできます。
QRコードのスキャンにより業務システムへの実績登録を行う場面として想定されるのは、材料の入荷処理、材料の出庫処理、製品の入庫処理、廃棄処理、出荷(ピッキング)処理などです。