インドネシアのLCC(格安航空会社)は度重なるトラブルで評判を落としたライオンエア、ガルーダインドネシアグループのCitylink、そのガルーダとコードシェア提携(共同運航)を行っているSriwijaya Airが有名です。 インドネシアの政治・経済・社会 日本人のインドネシアについてのイメージはバラエティ番組で活躍するデヴィ・スカルノ元大統領夫人の知名度に依存する程度のものから、東南アジア最大の人口を抱える潜在的経済発展が見込める国という認識に変遷しています。 続きを見る
ライオンエアが運航再開
6月1日に運航再開したものの、乗客の健康に関する証明書の不備が多かったため、4日に運航停止していたライオンエアグループの3つの航空会社であるLion Air、Wings Air、Batik Airが、今日10日からスカルノハッタ国際空港の国内線ターミナル2Eから運行を再開します。
運航再開に先立ってライオンエアからはCOVID-19の感染を防止するための健康、安全、セキュリティのプロトコルが以下のようにアナウンスされております。
- COVID-19の陰性を証明する健康証明書。ラピッドテストの有効期間は3日、PCRテストの有効期間は7日。
- 上記の2つのテストが利用できない場合、病院の医師からインフルエンザなどの症状がないことの証明書を取得する必要があり。
- 出発の4時間前の出発ターミナルに到着。国内のライオンエアグループのフライトはターミナル2E。
- KTPその他のIDカードの提示。
- 飛行前、離陸から到着までと空港を出るときはマスク着用。
- 石鹸や消毒剤での手洗い。
- 空港ターミナルのでソーシャルディスタンシング。
- 飛行機内では清潔を保つ。
- 乗務員の指示に従う。
乗客は出発ターミナルに出発の4時間前に到着し、身分証明書(KTPまたは他の身分証明書)や医療証明書を提示する必要がありますが、問題となるのがPCR検査で陰性であることが記載された証明書であり、そもそもインドネシア国内でPCR検査を行う費用はおおよそ2.5jutaと高額であり、国内線の場合はチケット代よりも高くなるケースがほとんどかと思います。
その結果、PCR検査もラピッドテストも受けずに、インフルエンザなどの症状がないという医師の証明書を持参してくる搭乗客が多数出ることが予想され、書類の信頼性と信ぴょう性を疑われて、搭乗拒否された客が発狂する様子が目に浮かぶようです。
インドネシアのLCC(格安航空会社)
僕も国内出張でのほとんどでLion Airを利用しておりますが、インドネシア国内でもLion Airと言えば『できれば避けたいけれどいろんな地方までのフライトが出ていて便利で安いので使わざるを得ない航空会社』というものであり、過去にオーバーラン、車輪が出ず胴体着陸、滑走路からはずれて牛をはねるなど、『ライオンエア』でググると、続いて『事故 多い』とか予測変換されるほどデンジャラスな印象が強いです。
今でも鮮烈に記憶に残っているのが2018年10月28日のジャカルタ発610便のジャワ島沖合での墜落事故(搭乗者189名全員死亡)ですが、これはライオンエアの問題というよりも、ボーイング737 MAX 8の自動失速防止装置(MCAS)の誤作動が原因と言われており、ボーイング社から総額54億円の補償金が支払わています。
今回運航再開するライオンエアグループ以外のインドネシアのLCC(格安航空会社)としては、ガルーダインドネシアグループのCitylink、そのガルーダとコードシェア提携(共同運航)を行っているSriwijaya Airが有名です。
インドネシア政府は今のところ7月6日から国内旅行の解禁を許可する方針であり、バリ島地方政府は観光は10月から受入再開できそうだと発表していますが、中国がCOVID-19の最初の症例を報告したのは2019年12月であり、実際にはそれより数か月前から発生していた可能性が高く、主戦場は今年の冬とも言われていることから、海外からの観光客まで受け入れるかどうかはまだ不透明です。
スリウィジャヤ航空 182便墜落事故
2021年1月9日、ジャカルタ発カリマンタン島ポンティアナックのスパディオ空港行のスリウィジャヤ航空(Sriwijaya Air)182便が、離陸後わずか4分でジャワ海に墜落し、1月21日現在も捜索活動が行われているとはいうものの乗客乗員62名全員の死亡が確実視されています。