GOJEKとGrabが変えたジャカルタの生活と経済

2017/11/05

インドネシアのGOJEK

GOJEKやGrabなどのオンラインアプリベースの配車ビジネスは、従来のオジェックのイメージをクリーンに刷新しました。さらに、買い物代行や出張マッサージ、クリーニングサービスなど、サービスの多様化による雇用を生み出すことで富の再配分を実現しています。

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この記事でわかること

  • GOJEKは2016年8月に5.5億ドルの資金調達に成功しました。
  • GOJEKのドライバーは14ポイントで100,000ルピアのボーナスを得ています。
  • 不正ボーナス獲得の手口はGPS追跡機能で防止されています。
  • ジャカルタではGOJEKとGrabが生活インフラとして浸透しています。
  • GOJEKは配送効率を向上させ、富の再分配を促進しています。

GOJEKの資金調達とドライバー報酬制度の仕組みとは?

GOJEKは5.5億ドルの資金調達に成功しました。この資金はアプリのプロモーションや改善、GrabやUberとの価格競争に使われます。GOJEKは市場での知名度を高めるため、収益よりも成長を優先しています。

事例:サービス開始当初、運賃は一律10,000ルピアでしたが、ドライバーは運賃の80%だけでは満足せず、GOJEKは走行距離に応じたボーナスを支給しました。私が利用したGO-BOXは、KuninganからThamrinまでの引越しで490,000ルピアと非常に安価でした。

要点:GOJEKは資金調達を活用し、低価格でサービスを提供しつつ、ドライバーにはボーナスを支給してモチベーションを維持しています。

GOJEKの収入は乗車料金の80%とボーナスから成り立ちますが、ボーナス体系は変動します。導入当初、GO-RIDEドライバーは14ポイントで100,000ルピアのボーナスを得ています。効率的なルート選択が収入アップに繋がります。

  • 運賃からの収入:15,000ルピア x 80%=12,000ルピア⇒10ポイントで120,000ルピア
  • ボーナス:10ポイント(60km)でボーナス100,000ルピア

1日あたり220,000ルピアの収入になります。

ジャカルタの大渋滞

インドネシアの電子マネー市場とスマホ決済の普及状況

インドネシアでは2020年5月時点でスマホアプリ型電子マネーが47種類存在します。GoPayはインドネシア全土でマイクロビジネスパートナーを増やそうとしています。2019年に最も利用されたスマホアプリ型電子マネーはGoPayです。

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GOJEKドライバーによる不正ボーナス獲得の手口とアプリ改善の実態

GOJEKアプリは日々改善されていますが、サービス開始当初は、ドライバーと客が結託して月に30jutaも不正に稼ぐケースがありました。

事例:例えば、GOJEKドライバーが仲間の客にThamrin通りのオフィスからBekasiまで(約20km)のオーダを出させてacceptします。ドライバーはピックアップせず、1時間ほど時間をつぶしてから、両者がcompletedすれば、20km分の3ポイントを得ます。これを繰り返し、1日あたり50ポイントを獲得し、当時のボーナス制度で1jutaを得ることができました。

要点:このような手口は、当時のアプリの抜け道を利用したものでした。

GPS追跡機能があるため、こうした大胆な手口は通用しません。当時は、客がGOJEKをオーダしてからキャンセルしようとすると、ドライバーがキャンセルしないように依頼し、星5つの評価を得ることでボーナスを増やす手法もありました。

GOJEK本社は、運賃を下げて価格競争力を持たせつつ、ドライバーのモチベーションを維持するためにボーナス制度を導入しましたが、これによりアプリの仕組みと実運用の間に抜け道が生じました。こうした状況の中で、GOJEKの仕組みとアプリの改善が日々進められています。

ジャカルタに浸透するGOJEKとGrabの生活インフラ化と規制の課題

ジャカルタの道路では緑のジャケットとヘルメットが目立ち、朝夕のビル周辺では帰宅する人を待つバイクが集まり、緑の集団が形成されました。ドライバーの運転技術や従来型タクシーとの共存などの課題は残っていますが、インドネシア人の生活に浸透した利便性を損なわない解決策をインドネシア政府に期待したいです。

事例:私は南ジャカルタのオフィスまでGO-RIDEでbonceng出勤し、昼食はGO-FOODでBaksoを注文し、雨が降ったらGO-CARで帰宅します。タクシーもGO-BLUEBIRDからオーダーし、ジャカルタ市内の小包はGO-SENDで送ります。スマホのプルサのトップアップはGO-PLUSAで行い、引越し時にはGO-BOXを利用します。嫁さんは週1回GO-CLEANを呼び、アパートの室内を清掃してもらい、アイロンがけも頼みます。駐車場でパンクした際にはGO-AUTOで修理を依頼しました。

要点:GOJEKとGrabは、ジャカルタの生活に深く根付いており、多様なサービスを通じて日常生活を支えています。

オンラインアプリベースの配車ビジネスでは日本の3歩先を行くインドネシアで、Grab TaxiとGOJEKが二大サービスとなっていますが、いずれもバイタクの白タクとして市場を拡大しています。交通大臣はオンラインタクシーと従来型タクシーが公正に競争できるよう、オンラインタクシーに識別ステッカーの貼り付けを義務付ける規制改正案を発表しましたが、施行後もステッカーを貼った車は見かけません。

GOJEKが変えたジャカルタの配送と労働市場:効率化と富の再分配へのインパクト

私のアパートからSenayanの友人のアパートまでWIFIモデムをGO-SENDで発送しました。宛先住所や名前、電話番号、内容物を入力してORDERすると、近くのGO-RIDEドライバーが直接ピックアップし、集積所を通さずに宛先へ直送してくれます。送料はわずかRp. 16,000でした。

事例:以前はジャカルタ市内の住所に小包を送る際、TIKIの預かり店を探し、車で持参し、フォームに記入して料金を支払うという半日がかりの作業が必要でした。しかし、スマホでピックアップから配送、トラッキング、支払いまですべて完結します。

要点:GOJEKのサービスにより、配送にかかる時間が大幅に短縮され、業務効率が向上しました。

私はシステムの仕事をしており、移動や配送は間接作業時間にあたります。このGOJEKアプリのおかげで1週間の業務効率が明らかに向上し、ジャカルタ都市圏3千万人分累積すると、国家としての経済効果が計り知れないことが想像されます。

日本では高齢者や女性、外国人労働者の労働市場への参加が必要ですが、インドネシアでは、オジェックの運転手という遊休労働力にオンラインアプリを通じた労働市場への参加を実現しています。

一般的に富の再分配は行政主導で行われますが、GOJEKは民間事業として雇用機会を創出し、富の再配分を実現しようとしています。

Gojekの功罪:インドネシア経済成長と地域商店の衰退がもたらす光と影

消費者の購買行動がオンラインアプリにシフトした結果、地域の既存商店の売り上げが落ち、閉店に追い込まれる問題が指摘されています。これは日本でイオンのような大型ショッピングモールが地域商店街を衰退させるケースと似ています。

国民が豊かになる一方で、その恩恵を受けられない人も出てきます。これは貧困対策や福祉政策として政治的に取り組むべき問題で、ジョコウィ政権の取り組みが甘いと批判されています。

かつて暇していたオジェック(バイタク)をオンラインで繋ぎ、移動や配送の生産性を向上させ、富の再配分を実現しました。

日本のような先進国では技術革新に時間がかかりますが、インドネシアでは直接ビルドできるため、技術革新の社会への浸透が早く、国家全体の成長が日々進んでいます。

事例:私はGojekが雇用創出や生産性向上を促進し、立地条件の悪いワルンが大通り沿いのレストランと対等に競争できると考えていました。しかし、現地に住まないとわからない意見もあり、考えさせられました。