インドネシアの中小零細事業者向けSaaSサービスであるjurnalとmajooの在庫管理機能の違いは、小売業向けか飲食業向けかの違いと言えます。この違いは、製造業向けシステムの品目マスタに対する考え方と異なり、設計の違いとしてUI/UXに反映されます。
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インドネシアのビジネス事情まとめ|進出・継続・IT・市場戦略
現地適合(品質×価格)が本国ブランドの優位より効きやすい。無印良品は2021年5月末にインドネシア全店舗を閉鎖し、低価格帯で模倣品に近い商品構成の中国系小売が多店舗展開した局面がある。かつては日本人が資本とアイデアを提供し、インドネシ…
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この記事でわかること
- 2021年時点でインドネシアには871万件の中小零細業者が存在します。
- UMKMは国内総生産の60.3%を占め、労働力の97%を支えています。
- Gojekは2020年にPOSプラットフォームMokaを買収しました。
- Jurnalは会計、Talentaは人事給与、KlikPajakは税務をサポートします。
- MekariはJurnal、Talenta、KlikPajakを統合し、ERPプラットフォームを提供しています。
インドネシアの中小零細業者UMKM市場と成長するSaaSビジネスの可能性
インドネシアには871万件の中小零細業者UMKM(Usaha Mikro Kecil dan Menengah)が存在し、国内総生産PDBの60.3%を占め、総労働力の97%を支えています。
1. Mikro: Rp300juta
2. Kecil: Rp.300juta-Rp.2.5M
3. Menengah:Rp.2.4M-Rp50M
2022年のUMKM数は871万件、インドネシアの中小向けB2Bはまだまだ手薄だと思います。
国内外のITスタートアップ企業は、この巨大市場へのサービス展開を狙い、POS・決済・デリバリーなどのフロントオフィス業務や、会計・人事給与・税務などのバックオフィス業務を支援するシステムを、SaaS型のサービスとして提供しています。
事例:リテールや飲食店は数が多く入れ替わりが激しいため、継続的な需要が期待されています。SaaSサービスの数が少ないため、今後もITスタートアップ企業によるUMKM向けの新しいSaaSサービスのローンチが予測されます。
要点:インドネシアのUMKM市場は、SaaSビジネスにとって成長の可能性が大きい分野です。
主なSaaSサービスとして、Mekariグループのjurnal、POS+在庫管理のMoka、会計・販売管理・購買管理・在庫管理+POSをサポートするmajooなどがあります。
GojekによるMoka買収とGostore戦略:インドネシア飲食店のPOS・EC市場を変える統合モデル
インドネシア最大の配車・決済サービスであるGojekが、中小店舗向けのPOSプラットフォームMokaを買収しました。これにより、Gojekはレストランやカフェなどの飲食業界における販売・支払いの自動化サービスに進出しました。
POSシステムは、商品の販売・支払いが行われる場で情報を収集し、売り上げや在庫をリアルタイムで管理するシステムです。例えば、コンビニのPOSレジがその一例です。
Mokaの管理画面からGostoreの設定ページへリンクしている。
Mokaの管理画面からは、Gostoreというツールを使ってmygostore.comのサブドメインとしてスマホ用オンラインショップを簡単に作成できます。これにより、Mokaの在庫管理と売上管理が利用でき、FacebookやInstagramからショップへの誘導が容易になります。
事例:情報通信省がGojekと協力し、零細事業主の商材をオンライン上に載せることでEC市場を拡大する計画がありました。しかし、6,400万件の零細事業主すべてをオンラインに載せるのは現実的ではなく、具体的なスキームが不明でしたが、Gostoreがその答えかもしれません。
要点:Gostoreは事業主が店頭の商品をアップし、SNS上での販促を自ら行うことで、オンラインショップを簡単に運営できるツールです。
Gojekは最大のオンラインマーケットプレースTokopediaと事業統合し、Gotoグループが誕生しました。これにより、インドネシアのEC市場はGotoの一人勝ち状態となり、彼らのサービス開発力と営業力の強さが際立っています。
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インドネシアの観葉植物EC市場の成長と可能性
2020年のコロナ禍で、インドネシアでは観葉植物栽培がブームとなりました。2020年9月時点でインドネシアのインターネット利用者は約1.7億人です。Tokopediaの登録業者数は2019年8月以降230万件増加しました。
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MekariによるJurnal・Talenta・KlikPajak統合戦略:インドネシア中小企業向けクラウドERPの位置
Add-Onから外部アプリへのリンクが簡単に追加できる。
Mekariグループは、会計(Jurnal)、人事給与計算(Talenta)、税務(KlikPajak)などのクラウドソリューションを統合し、インドネシア中小企業向けに提供しています。これにより、JurnalプラットフォームからAdd-On形式で各種機能を追加し、連携が可能です。
事例:Jurnalは会計だけでなく、販購買管理機能や在庫管理機能とも統合されており、ERPプラットフォームとして機能しています。さらに、POSシステムMokaとも簡単にAdd-Onで接続可能です。
要点:JurnalはERPプラットフォームとしての機能を強化し、他のシステムとの連携を容易にしています。
勘定科目ごとに銀行口座へと紐付けできる。
インドネシアの中小企業向け会計プラットフォームでは、AccurateやZahirが大きなシェアを持っていましたが、Jurnalは銀行口座との自動連係機能により急速にシェアを拡大しました。
事例:Cash Link機能を使うことで、PaypalやWiseで引き出し先の銀行口座へのリンクを作るのと同じ感覚で、現預金勘定ごとに銀行口座にリンクできます。これにより、会計業務が効率化され、ヒューマンエラーが削減されます。
要点:銀行口座との連携により、会計業務の効率化とエラー削減が可能です。
インドネシアのSaaS業界はGotoグループを中心に再編成が進んでいます。B2CやD2Cを中心とするGotoグループがB2Bへ進出する際、Mekariは有力なM&A先となる可能性があります。
リテール・飲食・製造業別に見るインドネシア在庫管理SaaSのUI/UX比較:JurnalとMajooの導入ポイント
私はバリ島のデンパサールとサヌールでブティックを経営していました。当時は商品にコードを付け、仕入値と売値、利益を表にして在庫管理をしていました。jurnalの在庫管理画面を見て、当時の方法を思い出しました。
jurnalの在庫管理画面からインポート時に新規品目登録、既存品目の更新が可能。
リピート品は在庫が0になってもコードを残し、次の入庫で同じ品目コードで管理できますが、服やアクセサリーでは商品名や仕入先などの属性が重要です。Gojekに買収されたMokaは飲食業界でシェアを拡大し、majooは低価格と高機能で差別化を図っています。
jurnalは小売店向けに仕入値や売値を軸に最適化されていますが、majooは期首在庫や入庫、出庫を意識した受払表形式です。
majooの在庫管理は期首在庫・入庫・出庫・期末在庫という受払表を意識した設計。
入庫と出庫を一定期間で把握しやすく、発注管理がサブメニューとして配置されています。製造業では製品と原材料の紐付きが重要で、品目マスタの整理が必要です。これがリテール・飲食業種向けの在庫管理システムとの設計思想の違いとなり、UI/UXに表れます。