インドネシア人が日本人とのコラボで期待するのは日本人社会に対する営業力とかコネであり、お互いがWin-WInの関係になるアイデアはなかなか出てこず、コラボありきのビジネスはだいたい失敗します。 インドネシアのビジネス インドネシア市場でのビジネスで重要な要素は価格とブランド、コネの3つと言われますが、必ずしもこれらを持ち合わせない日本人はどのように戦えばよいのか。これはインドネシアに関わり合いを持って仕事をする人にとっての共通の問題意識かと思います。 続きを見る
おおよそインドネシア人が日本人に期待していること
会社勤めのインドネシア人はかなりの割合で副業をやっているケースが多く、本職以外に携帯のプルサ売ったり中古スマホ売買の仲介していたりとか、金を稼ぐということに対して日本人よりも貪欲でたくましいと思います。
僕の部下の例でいいますと、バイクの修理ショップ(Bengkel)やっているヤツ、文房具屋とパダン料理屋やっているヤツ、フリーランスでフォトグラファーやっているヤツ、Saudara(親類)の服屋の店番やっているヤツ、ほぼ全員が副業を持っています。
それはそれでいいことだと思うのですが、少し信頼関係が出来つつあるくらいの間柄になると、昼飯誘うくらいの気軽さで「一緒にビジネスをやろうぜ」 サラッと言ってくれちゃいます。
これまで何人のインドネシア人に誘われたか見当つきませんが、たぶん彼らの頭の中では・・・
- 日本人→日本にコネあるに違いない→日本に何か輸出しまくりで大儲け
- 日本人→インドネシアの日系企業にコネあるに違いない→何か売りまくりで大儲け
というどちらかのバラ色のストーリーが描かれていると思います。「俺がいい商材(サービス)を安く調達するから日本人のあんたが日本人である優位性を生かして売りまくってくれ」というわけです。
ここでのポイントは「日本人だから日本においしいコネがある」という部分だと思いますが、まずそんなおいしいコネがあるなら彼らに言われなくても最初から自分でそのコネ使って何かやっている、という発想は彼らにありません。
彼らにしてもドル箱の商材を持っていると豪語するのであれば、日本人の手を借りず自分で売ったほうが儲かるはずですが、そうしないということは「日本人のコネを使えば儲かるかも」くらいの商材でしかない。
コラボありきのビジネスはない
日本人側も大したコネはなし、インドネシア人側も大した商材(サービス)は調達できない、言葉には出さないけどお互い何となくイケテナイことに気付きはじめ、実現の日の目を見ることなく立ち消えになる・・・。
インドネシアに住んでいれば、インドネシア人とコラボしてビジネスでもやれたらなー、と普通に考えると思うのですが、仮にいいパートナーが見つかって2人で知恵を絞って、お互いWin-Winになる手法を見つけようと四苦八苦するのですがなかなかいいアイデアが出ない、何でだろう・・・・このモヤモヤっとした感情の正体がこれだと思います。
始める前にコラボを考えると、お互いリスクを取ることに消極的になりますから。。。
基本的にビジネスには革新的なアイデアや商品があれば絶対有利になりますが、それがない場合は死ぬほど努力できるだけの気合と根性があるか、もしくは自分でリスクを取る覚悟があるかが、重要な要素であるということは今も昔も、日本でもインドネシアでも変わらないと思います。
先週末にも信頼関係のある旧知のインドネシア人からビジネスの話しを持ちかけられましたが、考えれば考えるほどこのモヤモヤっとした感情が出てきて、実行したときのマイナス点ばかりが思い浮かんでしまいます。
期待に応えられず申し訳ない気持ちもあるのですが、やはり先にコラボありきのビジネスというのは難しいのではと思います。最初は自分で悩み考え抜いて、ある時点で自分のリスクで断行する。どちらかが先にリスクを取る、コラボの話しはそれからなんじゃないかと思います。