アロワナには複数の種類があり、スーパーレッドやゴールデンレッドなら金運、ブラックアロワナであれば悪運退散というように、種類ごとに異なる不思議な力を持っていると言われています。
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インドネシアの生活
ネットで何でも情報は収集できる時代ですが、他人からの情報は基本的に点でしかなく、点と点を繋げることは自分の頭の中でしかできません。また新しいアイデアを生み出したり複雑なことを考えるためには、過去の経験に基づく知識が頭に記憶されている必要があります。
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人と魚の関係(Mixiからの転載)
3年前バリ島の動物市場で生後3ヶ月のブラックアロワナを25万ルピアで購入した。当時は体長わずか8cmだったものが3年で60cmにまで成長し、まさに「熱帯魚の王者」の呼称にふさわしい風貌でうちの200cm水槽を優雅に泳いでいた。昨日までは・・・・・。
今朝起きた時には既に絶命。思い当たる理由が全くない。昨日まで普通に餌を食べていたし、水槽のアルカリ性度も温度も最適数値に保たれているし、本当にあっけない「ぽっくり逝く」という死に方だった。
ネットでいろいろ調べてみると、どうもブラックアロワナには突然死というものがあるらしい。原因はよく解明されていないらしいが、人間でいう心臓麻痺みたいなものだろうか。
当地ではブラックアロワナはブラックマジックに対抗する力があると信じられているそうな。嫁さんによると、本当は今日何かとてつもなく悪いことが起こるはずだったがブラックアロワナが体を張って防いでくれたということらしい。
確かに今日は平穏な一日であったわけだが、それがアロワナ君のおかげと言っていいものかどうかは定かでない。
現在のところうちにはゴールデンレッドという金運を呼び込むと信じられている種類のアロワナが7匹いる。4年間ひたすら待ち続けてるのだが、残念ながら今のところ御利益を授かる気配すら感じられない。
この7匹はどうも私の心が読めるようで、新聞に「アロワナ売ります」の広告を出した日に必ず水槽の中でバトルロワイヤルを始める。数匹のヒレやウロコが飛び商品価値を自ら下げるという抗議行動のようなものだろうか。
私がストレスを抱えているときには、何故か一匹だけ集団でいじめにあっている。機嫌がいいときは水槽の中も平和を保っている。うそみたいな話だが、最近はどうも信じるほかないくらい私の心理状態とアロワナの状態が同期を保っている。
ということで今度新聞広告に出すときはアロワナ君達に「いつまでも一緒にいようね」と語りかけようと思っている。所詮は魚、人間様の心の奥の奥までは読みとれまい。結果が楽しみである。
インドネシアの代表的アロワナである紅尾金龍と紅龍
ジャカルタ郊外の工業団地をまわると、玄関口でアロワナを飼育されている工場がたまに見られますが、アロワナは中国系インドネシア人の間では龍に見立てられ、幸運を呼ぶ魚として飼育されることが多く、現地の合弁企業の中国人オーナーの意向なのかもしれません。
僕はかつてバリ島で250cm水槽で10匹以上のアロワナの平和な混泳実現の手法について試行錯誤していたアクアリストで、それはゴールデンレッド(紅尾金龍)がもたらす金運と、ブラックアロワナが持つ悪霊退散効果を狙った打算的なものでした。
ジャカルタに引っ越した今でも訪問先にアロワナの水槽があると仕事そっちのけで気になる訳ですが、先日ある工場で、ほんの最近まで体調80cmオーバーの立派なアロワナが悠々と泳ぐ姿が見られた大型水槽がまさかの空っぽ、エアの泡だけが虚しくブクブク湧き上がっていました。死んじゃったのかな。
アロワナはざっくり分けてアジア系と南米系に分類されまして、中でもインドネシアが世界に誇るスーパーレッド(紅龍)は鱗が赤く染まる縁起のよい大型熱帯魚です。
自分にはそのスーパーレッドの幼魚4匹(9cm)を1匹6jutaで購入し、体長15cmまで育てたところで、停電によるエアーレーショントラブルで全滅させた黒歴史があります。
高価なスーパーレッドは事故死のリスクが高く懲りたので、幼魚1匹2jutaと比較的お手頃のレッドテールゴールデン(紅尾金龍)を9匹集めて、鱗が薄金色の光を放ってさながら金の鎧を身に着けているような姿をニヤニヤしながら眺めていました。
アロワナが持つ不思議な力
アロワナは1つの水槽では9匹で飼うのが最大限の金運をもたらすという言い伝えがあり、6年間忠実にその言い伝えに従いましたが、残念ながらこれといった金運にめぐり合うことなく、終いにはバリ島を撤退することになりました。
スーパーレッドやゴールデンレッドなら金運、ブラックアロワナであれば悪運退散とか、人と生き物というもっと普遍的な関係の中で、特定の生き物に対して人間が意味づけを行うというのは原始的でありなかなか興味深い研究対象だと思います。
アロワナ以外に飼っていたのが、モトロという南米産の淡水エイのオスメスのペアで、オスは発情しやすくメスに激しく噛み付く悪い性癖があるため別の水槽に離隔していたのに、ある朝突然小さなミニエイが3匹増殖しておりびっくりしたことがあります。
魚類なんで当然卵からかえるわけですが、エイの場合はメスが卵を背中で孵化させてしばらく子育てした後にある日突然ポコッっと子供が出てくるので、見た感じ出産という言葉のほうが適しています。
でかいのが母親で体盤の直径は40cmほどで、子供は15cmほどのサイズで、もう1匹は未熟児で色白の痩せた子でしたが、残念ながら生後2日目に死んでしまいまい、死骸はキレイさっぱり母エイに食べられてしまいました。
丸くて口元が愛嬌がありかわいらしい魚ですが、尻尾に毒針を持っており刺されたらシャレにならないので、水交換や餌あげるときは注意が必要です。
先日バリ島に遊びに行って感じたことですが、「バリ島で食っていける」ビジネス形態が様変わりし、昔のまんまじゃ食えないなあと実感したところです。
昔あった家具屋や雑貨屋が消滅し、それを輸出するカーゴが消滅し、跡地にはおしゃれでより規模の大きいレジャー施設が建設される・・・。
当時はコオロギだのカエルだのムカデだの、時間と金と労力をかけて生餌を確保してあげたのにさっぱり金運をもたらさない恩知らずくらいに思っていましたが、今考えると彼らは「数年先に商売もっと厳しくなるからバリ島の商売今のうち畳んじゃいなYO」くらい訴えていたのかもしれません。