インドネシアの不動産

インドネシアで家を借りて生活するといくらかかるか【西ブカシのSummarecon内クラスターハウジングの例】

2020/05/09

Summareconの家

アパートに比べて一戸建てはセキュリティの面で劣りますが、クラスターハウジングという集合住宅は、区画全体が高いフェンスで囲まれ入り口ゲートは1つしかなく、区画内を24時間セキュリティが巡回してくれるので、普通の一軒家に比べてセキュリティは高いといえます。

ジャカルタ近郊と中部ジャワのクラスター区画住宅の価格差

先日嫁さんの用事にくっついて中部ジャワ州の州都スマラン(Semarang)に2泊した後、乗り合いミニバンで古都ソロ(Solo)まで行って1泊して来ました。

SemarangからSoloまでXtransのミニバスでRp.60,000, 所要時間3時間 pic.twitter.com/jXUnovhIpC

やまぞう (@yamazou) 2017年9月2日

インドネシアには、ミニバンで都市間を結ぶトラフェル(Travel)と呼ばれる民間交通機関が発達しており、自分もかつて西ジャワのチレボン(Cirebon)や中部ジャワのプカロンガン(Pekalongan)に輸出用のバティック買出しのために、毎週金曜日の仕事明けの夜にトラフェルでジャカルタを出発し、土曜の朝現地到着、夕方まで仕事して日曜の朝便のトラフェルでジャカルタに戻る、という生活をしていましたことがあります。

ジャカルタから450km東に離れたスマランから、100km南に離れたソロまで、トラフェルの大手Xtrans社のミニバンで揺られること2時間弱、Solo Squareのスタバのお姉さんと世間話をした後、店内でコーヒー飲みながら地元で売り出し中のクラスター住宅(Rumah Cluster 集合住宅区画)のパンフ見てます。

ちょうど先週、ジャカルタから東へ12kmほどの西ブカシ(Bekasi Barat)、大手ディベロッパーSummareconが開発予定のクラスターのモデルハウスを見たてきたばかりで、おおよそLT(Luas Tanah 敷地面積)104平米、LB(Luas Bangunan 建物面積)93平米くらいの小さなクラスターが1.6Milyar(1,500万円前後)でした。

  • ジャカルタ郊外Summarecon BekasiのクラスターのTunai Keras(現金一括払い)
    LT91㎡ / LB 65㎡ : 1.3Miliar(PPN10%込み)
    LT104㎡/ LB 93㎡ : 1.6Miliar(PPN10%込み)

Summareconの名前で売り出すクラスターは、開発地域内にショッピングモールやビジネスオフィスを併設し、地域開発の枠組みの中で売り出すため、利便性とブランド力の価値がある分割高になりますが、これが2~3km外に離れたLT/LBが同程度のクラスターであれば、2割ほど割安になります。

そして今回、ほぼ同じスペックでジョクジャカルタとソロ近辺の中部ジャワのクラスターの値段が1Milyar(900万円前後)ということは、ジャカルタと中部ジャワの住宅価格差の目安は2割程度と見ていいかと思います。

  • ジョクジャカルタ・ソロSumber Baru LandのクラスターのTunai Keras(現金一括払い)
    LT112㎡/LB100㎡ : 980juta(PPN10%込み)
    LT133㎡/LB100㎡ : 1Milyar(PPN10%込み)

クラスター住宅の値段は、建物自体が同じスペックでも、立地や開発元ディベロッパーのブランド力、クラスター内設備によって変わるとはいえ、感覚的に中部ジャワの住宅価格はジャカルタの半値くらいと思っていたので、土地価格の上昇の波が地方まで広がっていることを改めて実感しました。

Rumah Kompleks PerumahanとRumah Clusterの違い

近年の経済発展に伴い、KPR(Kredit Pemilikan Rumah 住宅ローン)を組めば1,000万円から2,000万円くらいの間のマイホームに手が届く階層のインドネシア人が爆増し、ここに目をつけた大手ディベロッパーによる売り出し戦略がクラスターという住宅販売形態です。

安全性重視のクラスター住宅区画近隣には、生活利便性を高める中規模ショッピングモールやビジネスビル、学校などが建築され、周辺のアクセス道路沿いに3階建てのRuko(Rumah Toko 住宅兼店舗)を2,000万円から3,000万円で売りだし、マイホームを夢見る若い中間層が数年後の新しい職住近接のライフストーリーを描けるような仕掛けが盛りだくさんです。

クラスター区画には以下のような特徴があり、いわばアパートメントの住宅版と言えるかと思います

  1. 地区全体が高いフェンスで囲まれ、入り口ゲートは1つしかなく、24時間CCTVと警備員によるセキュリティ監視体制が敷かれている。
  2. 住宅のエクステリアの変更はクラスタ全体の統一感を損なうため不可。
  3. セキュリティ監視コストを下げるため住宅ユニットはフェンスで囲まれない。
  4. ジム、テニスコート、プール、公園などの複合施設の利用が可能

もともと分譲住宅と言えばRumah Kompleks Perumahanであり、同じく大手ディベロッパーによる住宅地開発の一環として販売されますが、区画はkavlingという単位で切り売りされ、どんな家を建てようが基本自由であり、当然自分のkavlingと外部とを仕切るフェンスを設置します。

住宅地には複数の出入り口があり、クラスタほどの厳重な警備体制ではないかもしれませんが、その分自由度があるというトレードオフの関係です。

近年のジャカルタ近辺での不動産投資
近年のジャカルタ近辺での不動産投資 【インカムゲインとキャピタルゲイン】

インドネシアのアパート投資では購入価格の10分の1の年間賃料10年間貸してインカムゲインを享受した後で、売却によるキャピタルゲインを狙うのがよいとされてきましたが、不動産価格の高騰と価格上昇率の低下により、今では20分の1の賃料で15年間貸して売却するのが現実的ではないでしょうか。

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クラスター住宅の維持費

クラスター住宅の場合、購入時の権利はHGB(Hak Guna Bangunan 建築利用権)である場合がほとんどで、通常は販売会社のマーケティングオフィスを通じてHak Milik(所有権)に変更することになり、先日知人のインドネシア人が敷地面積6mx13mで600万円ほどの小さなクラスター住宅のHGBをHMに変更するために5jutaほどかかったと言っていましたので、クラスタの場合権利の変更は問題なく行われるようです。

ただし敷地内の所有権は確保しても、クラスター地域内の通路や上下水道は、近隣住人との共用施設となり、維持費や修繕費はアパートメントと同じように管理費(iuran linkungan)で賄われますが、今日時分ジャカルタのアパートメントの毎月の管理費が1平米あたり1万~1.5万ルピアとして月額100万ルピア以上はかかるのに比べて、クラスタの場合は半額以下に収まりますので、月々の固定費負担はクラスターのほうが断然楽です。

西ブカシの2階建て一戸建ての年間賃借料と月々の固定費

日本から出張してきたお客さんからの「インドネシアで家を借りるといくらかかるんですか?」という質問には即答できますが「賃借料以外に月々いくらかかるんですか?」と質問されても、家の支払い関連は全部嫁はんに任せっきりだったので「だいたい1jutaルピアくらいじゃないですかねえ」とか適当にお茶を濁してきました。

今借りている西ブカシの新興開発地区Summareconの借家のスペックは以下のとおりですが、これは家具なしのNon Furnishなので家具や電化製品は全部自前です。

  • 2階建ての建屋面積(luas bangunan)が216㎡
  • 部屋が4つ+メイド部屋1つ
  • バスルーム:3つ(メインベッドルームのバスルームにはバスタブあり)+メイドさん用1つ
  • 電力:3500Watt
  • 上下水道完備:Air PAM

賃借料:70juta/年(2年契約+1か月分のデポジット)

築5年ながら誰も済んだことがなかったため状態は良好です。

契約はRay Whiteという不動産エージェントを通し、賃貸契約書(Akta sewa menyewa rumah)作成手続きも、多忙なオーナーさん不在のままNotaris(行政書士)とエージェントの前で行ったので、お金持ちと噂のオーナーさんとは面識がありません。

去年の12月末に今の家に引っ越してきたのですが、その前は近所の別のクラスター内にある年間60jutaの家に住んでまして、それに比べると10juta高くなってしまったのですが、今の家のほうが建物の状態は良好で広さも1.5倍くらいあるため、Summareconの賃借料の相場からそれほど乖離していないと思います。

Summareconの家

リビングの中央に置いたダイニングテーブルが僕の仕事場です。

実は今月5月一杯まで前の借家の契約が残っているのですが、諸事情によりオーナーと険悪な仲になり、嫁はんがブチ切れて手が付けられなくなったため、契約期間を5か月残したまま今の家に引っ越しました。

そして僕が今まで「1jutaルピアくらい」と想像していた月々の固定費ですが、結論から言うと2倍かかってました。

  • 電気代:50万ルピア分のTokenを買えば1か月でお釣りがきます。
  • 水道+管理費(iuran): 1juta/月
  • Indihome(ケーブルTVとインターネット無制限): 396,000/月
  • クラスター内の植木の手入れや掃除: 10万Rp/月

固定費合計:2juta/月

Summareconの家

シンプルですが広くて使いやすいキッチンです。

西ブカシのSummareconのクラスターに住みはじめて2年以上経ってはじめて、月々の固定費に衝撃を受けるというのも間抜けな話ではありますが、今の生活で毎月かかっている費用をまとめると以下のようになります。

  • 賃借料:5.9juta/月
  • 固定費:2juta/月
  • 変動費(食費+遊興費+ガソリン代その他)

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、ブカシでもPSBB(大規模社会制限)が実施されて外出自粛が続いている影響で、嫁はんはネットでの買い物でストレスを発散させるため、支払いが大変なことになっていると想像される遊興費の詳細を計算をするのはやめておきます。

Summareconの家

階段を上がった2階の廊下部分は無駄に広く解放感があります。

アパートと一戸建ての違い

ジャカルタでは通算13年ほどアパート暮らしでしたが、僕は元々高層階と狭い空間が苦手であり、うちの嫁はんはそれに輪をかけて大の地震嫌いであり、ジャカルタから西ブカシへの引っ越しにあたって、住居は一戸建て一択でした。

Summareconの家

通常はガレージのドアから出入りするので正面玄関ドアは開かずの扉と化しています。

また義母が海洋系の大学の指導者を育成する専門家、義妹は植物の原子力による影響を研究する人という、難しくて何をしているのかよく分からない公務員が多い家系ということもあって、うちの嫁はんは大の植物マニアであり、僕が寝ている間にInstagramやTokopediaでポチポチした結果、よく分からないパケットが毎日2~3回届けられます。

Summareconの家

雑草の生い茂る荒れ地も庭らしくなりましたが、うちの嫁はんは植物マニアなので結構なお金がかかっています。

アパート暮らしの利便性よりも、植物の栽培やペットとの生活に高い優先度を置く人は、思い切ってジャカルタ郊外に一戸建てを借りてみるのも悪くないと思います。

セキュリティの面ではアパートに比べて一戸建ては落ちるかもしれませんが、Summareconのクラスターハウジングという集合住宅は、区画全体が高いフェンスで囲まれ入り口ゲートは1つしかなく、区画内を24時間セキュリティが巡回してくれるので、普通の一軒家に比べてセキュリティは高いと思います。

Summareconの家

2階から見た緑豊かな周辺の景色。

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