NetflixやAmazonなどの海外EC事業者への課税【コロナ禍により税収減を賄うためにインドネシア国内で売上を上げる海外企業が対象】


海外EC事業者に対する課税の問題

インドネシア国内に現地法人を持たず、海外のサーバーを通してインドネシア居住者から電子商取引(Perdagangan Melalui Sistem Elektronik=PMSE)で売上を上げる海外企業に対する付加価値税(PPN)と所得税(PPH)をいかに課税するかは以前から問題になっていました。

インドネシア国内で事業を行う場所を表す概念である恒久的施設(PE=Permanent Establishment)、インドネシア語でBadan Usaha Tetap (BUT)は、法人または個人事業主として所在地証明書(Domisili)を登録している場所であり、営業許可書(SIUP=Surat Izin Usaha Perdagangan Menengah)または事業基本番号(NIB=Nomor Induk Berusaha)に紐づく納税者登録番号(NPWP =Nomor Pokok Wajib Pajak)を元に納税しますが、NPWPを持っていない海外企業に対してどのように課税するかという問題です。

試算によるとこれらのEC事業者から本来徴収できるはずのPPNの機会損失額はRp10.4 Triliun(約750憶円)に上ると言われていますので、コロナ禍で税収の落ち込みが予測されるインドネシアにおいて、財務大臣(Menteri Keuangan)のSri Mulyani氏とインドネシア国税総局DJP(Direktorat Jenderal Pajak)は、完全に海外のEC事業者に照準を合わせた感じです。

7月からNetflixやZOOMに対してPPN付加価値税を徴収

インドネシア国内に現地法人はないが、国内売上が大きいNetflixやAmazonなど海外のEC会社もPEとして扱われ、インドネシア国内の代理人を通してPPNを支払わせると、2月に国会に出されたオムニバス法の中に記載ありますが、該当する海外EC業者の定義は連結グループ売上高、国内売上高、国内での契約ユーザー数などの基づいて最終決定されるはずです。

そして財務大臣の指定を受けた国外の販売者、国外のサービス提供者、国外の電子システムを通じた取引の運営者は、大臣令Nomor 48 /PMK.03/2020に基づいて、7月1日から、契約者から支払われた10%分の管理、税務署への納付および申告のために、インドネシア国内の代理人を付加価値税徴収者(Pemungut PPN)として任命することができます。

4年前にアホックジャカルタ特別州知事が、同じようにインドネシアへの納税がされていなかったUberやFacebokに対して「インドネシアで売上を上げるんだったら現地法人を作れ」と言っていましたが、今回は現地法人がなくてもPE扱いされ、インドネシア国内の代理人を通じて納税がされなければ、国内通信からブロック(Diblokir)するぞと警告されています。

今回の大臣令によって、インドネシアに現地法人を持たず、日本からインドネシア向けECサービスを展開する会社に影響が出るものと思われます。