インドネシアは、2023年10月に運用開始されたジャカルタ~バンドン高速鉄道と、ジャカルタとスラバヤを結ぶ既存鉄道の準高速化計画を一体化させたいと考えています。しかし、準高速化計画で想定されている線路は軌道の幅が異なるため、一体化は技術的に困難との見方があります。
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インドネシアはなぜ発展するのか?政治・経済・社会を支える構造と成長戦略
スカルノ大統領時代は共産主義政策が推進され、西側諸国からの投資が減少しました。スハルト大統領は西側諸国との関係を強化し、工業化を進めましたが、石油依存から脱却できませんでした。1998年のアジア通貨危機後、インドネシアは民主主義国家と…
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この記事でわかること
- ジャカルタ〜バンドン高速鉄道は2023年10月に有料運行を開始しました。
- 2015年の受注競争で、日本は中国に敗れ、インドネシアは中国案を採用しました。
- ジャカルタ〜スラバヤ準高速化計画は日本と2019年に合意されましたが、一体化は技術的に困難とされています。
- ジャカルタ〜バンドン高速鉄道の試運転では最高速度時速356kmを記録しました。
- インドネシアは引き続き日本に投資を求める意向を示していますが、過去の経緯から慎重な対応が求められます。
日本が中国に敗れたインドネシア高速鉄道受注競争の背景
2015年、高速鉄道プロジェクトの受注競争で、日本は中国に敗れました。形式上は日本企業と中国企業の民間企業間の競争ですが、実質的には国家間競争であり、日本は中国に完敗したと言えます。日本人としては「インドネシアは品質よりも安さを選んだ、後で後悔するだろう」と言いたくなるのが正直な感情ですが、口に出すと残念な感じになるのがやりきれないところです。
インドネシアからのRFP(Request For Proposal)に基づき、日本と中国が提案書を提出し、一旦白紙化された後、最終的に中国案が採用されました。この経緯には様々な要因があるでしょうが、リニ国営企業相の「技術が唯一の基準ではない」というコメントは耳が痛いものです。技術的に優れたシステムが必ずしも売れるわけではなく、売り方のうまいシステムが売れるのです。
日本が失注後に行うべきことは、中国側の提案の問題点に対して、日本の提案がいかに優れているかを感情抜きに明確に示し、世界に発信することだと思います。民間企業同士の競争でどこまで公開できるかは不明ですが、次の案件で同じパターンにはまらないためにも、具体的な検証結果で圧力をかけるべきです。情報戦とはこういうことではないでしょうか。

また、中国案採用決定後に「決定のプロセスが不明確で遺憾だ」と官房長官が談話を発表しました。日本人的には「インドネシアの決定を尊重する」と声明を出しそうなところですが、最後まで筋を通して良かったと思います。
問題はこれから先どうするかです。インドネシアは引き続き日本に投資を求めると声明を出していますが、長年に渡って築き上げた友好関係を損なわず、リスクの高い案件は避け、より確実な案件を逃さないことが重要です。
ジャカルタ〜バンドン高速鉄道:中国が日本を破った受注競争の舞台裏
ジャカルタ~バンドン高速鉄道建設は、2015年に中国と日本が受注合戦を行いました。当初、日本の新幹線方式での導入が確実視されていましたが、中国の財政負担ゼロという提案にインドネシア政府が応じ、日本の提案は却下されました。この際、日本からインドネシア側に提出された建設仕様書と同じものが中国からも提出されたという噂が流れ、中国企業の交渉力が際立ちました。日本人からはインドネシア政府に対する不満の声も聞かれました。
2016年1月に起工式が行われましたが、土地の収用が進まず、2018年7月にようやく本格的な工事が始まりました。カラワンやチカラン方面の工業団地からの帰りに、高速道路に沿って進められる建設現場では、急ピッチでの作業が進行していました。中国資本の迅速な仕事ぶりには感嘆しましたが、安全性については不明です。
しかし、工事の遅れは解消されず、インドネシア中国高速鉄道社(KCIC)によると、当初の2019年完成予定は2021年上半期に変更されました。さらに、新型コロナウイルスの影響で工事が一時中断し、さらに遅延しました。

2019年10月22日には、ジャカルタからバンドンを結ぶプルバレウニ高速道路のKM130地点で、国営石油会社プルタミナの軽油パイプに穴が開き、漏れた油が発火して火災事故が発生しました。この影響で工事が一時中断し、TOL渋滞がジャカルタまで及びました。SNS上では「Cikarangで5時間車が動かないので徒歩で帰宅」という声も聞かれました。
ジャカルタ〜スラバヤ準高速鉄道計画に日本を再び招いたインドネシアの思惑と葛藤
2020年当時、ジャカルタ~バンドン高速鉄道建設のコンソーシアムは、完成予定の延期や予算オーバーが問題となっていました。インドネシアは、ジャカルタ~スラバヤの準高速化計画を進めるため、日本を再び招き入れたい意向があると非公式に報じられました。これに対し、以前の受注合戦で裏切られたと感じていた日本人はSNSで「ざまあみろ」「自業自得だ」といった声を上げました。

インドネシアは、ジャカルタ~バンドン間高速鉄道とジャカルタ~スラバヤを結ぶ既存鉄道の準高速化計画を一体化させたいと考えています。準高速化計画は2019年9月に日本とインドネシアが合意しましたが、日本側には高速鉄道延伸についての正式な要請はありません。準高速化計画で想定される線路は軌道幅が狭く、高速鉄道との一体化は技術的に困難とされています。
事例:ジョコウィ政権は中国寄りとされていましたが、当時はナトゥナ諸島の排他的経済水域での中国船による違法漁業問題で中国と対立していました。日本は「過去の経緯からすんなりとは協力できない」という立場ですが、ジャカルタ~スラバヤの準高速化計画の合意は重要であり、実利を最優先した交渉が望まれます。
ジャカルタ〜バンドン高速鉄道が2023年8月に暫定開業、10月から有料運行へ
2022年12月にバリ島で開催されたG20に合わせて、高速鉄道の中国製車両がお披露目されるのではないかと噂されました。ちょうどスメダン手前付近の専用線で、銀のボディにオレンジのラインが入った中国製車両が徐行しているのを目撃しましたが、これがテスト走行だったのか、G20関連のパフォーマンスだったのかは不明です。
バンドン高速鉄道(KCJB)は独立記念日の2023年8月17日に暫定開業し、翌日18日から10月まで運賃無料で運行されました。未完成の駅舎の完成を待って、10月から有料開業されました。
2023年6月の試運転では最高速度時速356kmを記録し、車中で500ルピア硬貨が倒れない様子がニュースで報じられました。完成度の高さに驚かされ、2015年の受注時の経緯もあり、多くの日本人にとって衝撃的なニュースでした。