前払金や前受金の処理方法【債権債務として扱うのか一般会計で処理するのか】

前払金や前受金の処理方法

Deposit(預かり金)とDown Payment(前受金)

インドネシアでアパートの契約や車の購入時には契約金(Tanda Jadi)を要求されますが、これはホテルにチェックインする前にクレジットカードか現金で要求される預かり金(Deposit)の意味であり、DP(デーペー)と短縮されます。

インドネシアでサービスを購入するときの預かり金であるDP(デーペー)は会計上はAdvanced Paymentに該当し、サービス提供者側からするとDown Paymentに該当します。

Downは「負債を減らす」という意味で購入者側目線の表現ですが、サービス提供者側の会計処理上は顧客に対する負債であり、サービス提供者側への前金の支払いは債権に該当します。

顧客からのDown Payment受領

顧客からの前金はインボイス発行時にDown Payment勘定で処理し、顧客からの受領証明書(Surah Terima Berita Acara)でもって売上(Sales)に振替えますが、工事完成基準(Completion Basis)と工事進行基準(Percentage of Completion Basis)とでは仕訳方法が変わります。

  1. 受注価格の50%にあたる前金100のインボイスを発行
    顧客に対しては債権(A/R)が発生し、前金という取引種別をキーに貸方勘定にDown Paymentが記帳されるようにします。

    • Dr. A/R 100    Cr. Down Payment 100
  2. 顧客から25%完了の受領証明書を受領
    工事進行基準の場合

    • Dr. Down Payment 50    Cr. Sales 50

    工事完成基準の場合

    • 仕訳なし
  3. 顧客から50%完了の受領証明書を受領
    工事進行基準の場合

    • Dr. Down Payment 50    Cr. Sales 50

    工事完成基準の場合

    • Dr. Down Payment 100    Cr. Sales 100
  4. 顧客から100%完了の受領証明書を受領
    工事進行基準も工事完成基準も同じ

    • Dr. A/R 100    Cr. Sales 100

前金のためのインボイス発行時にDown Paymentとして計上し、作業が完了した時点でSalesに振替えるため、該当月のインボイス発行額(A/R計上額)と会計上のSalesのアンマッチが発生します。

取引先へのAdvanced Paymentの支払い

基本的にDown Paymentの逆パターンの仕訳が発生するわけですが、インボイスなしに先にお金を振り込んで、サービス受領完了時にまとめて請求を受ける場合は、A/Pが発生しない以上、会計システムでは一般会計(G/L)で管理します。

  1. 取引先に対して100の前払金を支払
    インボイスの受領がなく債務が発生しないため、G/L上からAdvanced paymentを記帳します。

    • Dr. Advanced Payment 100    Cr. Bank 100
  2. インボイス到着時にA/Pを計上
    前金込みの全額の請求書の受領を持ってA/P計上します。

    • Dr. Service expense 500    Cr. A/P 500
  3. オフセット処理
    前払金とA/Pを相殺します。

    • Dr. A/P 100    Cr. Advanced Payment 100