入国時の持込荷物に対してかかる税金は関税BMと付加価値税PPNと輸入税PPh22の3種類ありますが、免税限度額を超える分に関税を足した額に対して、付加価値税と輸入税がかかります。
以前は日本への入国時は税関申告用紙は家族に1枚だったと思うのですが、2023年5月現在はVisit Japan Webサービスから、一人ずつ申請する必要がありました。インドネシア入国時も同じでE-CD (Electronic Customs Declaration)から一人ずつ申請する必要があります。空港の税関までの通路に貼ってあるQRコードのリンクからアクセスできますが、同伴者のパスポート番号とか入力に手間がかかるので、事前に登録しておいたほうが良いと思います。
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インドネシアの税金
C312就労ビザには6か月間と12か月間の2種類あり、イミグレーションと税務署のデータベースは繋がっていないとはいえ、インドネシアに183日以上滞在する場合はNPWP(納税者番号)を取得し個人所得税PPh21を納税しないと脱税の嫌疑をかけられかねません。
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2018年1月に免税限度額が250ドルから500ドルへ引き上げ
インドネシア財務省国税総局Direktorat Jenderal Bea dan Cukai (DJBC) Kementerian Keuangan (Kemenkeu) によると、2018年1月28日からインドネシア国外で買い物して国内に持ち込む物品に対する免税限度額が、従来の一人当たり$250または3.3jutaから、$500または6.75jutaに引き上げられることになり、近年のドル高ルピア安の為替相場から考えると、実質的な緩和措置と言えそうです。
- 現行制度
250ドル(3.3juta)/人 または 1,000ドル/家族 - 新制度(2018年1月28日施行)
500ドル(6.75juta)/人
スカルノ・ハッタ空港到着前に、飛行機の中で客室乗務員さんから渡される青枠の税関申告書(BC 2.2)のフォームは、これまで1家族あたり1枚でよかったのですが、新制度では個人ごとに申請が必要となるため、発行される税関申告書の紙の枚数が増えるものと思われます。
残念ながら、たばこ1カートン(20本入り10箱=200本)、酒1リットルという持込限度数が緩和されることはなさそうなので、毎回焼酎1リットルパックを複数持ち込んでいる人は、リスク覚悟でポーターに運んでもらってスルーしてもらうか、税関申告書にキチンと申請して超過分の関税を払うか、その場で飲み干すかしかないようです。
(2019年10月追記)
2019年1月からアルコール飲料に対する税率は以下のように変更されました。
免税限度額を超える場合の課税計算
課税対象金額に対してかかる税金は3種類あります。
- Bea Masuk(関税)10%(物によって税率は異なる)
- PPN(付加価値税)10%
- PPh22(輸入源泉税)7.5% 納税者番号(NPWP=Nomor Pokok Wajib Pajak)非取得者の場合は15%
*2022年からPPNは11%になりました。
ポイントはPPNとPPh22は「免税限度額を超える額+関税」に対してかかるところです。
- 免税限度額を超える部分の計算
- 商品価額:1,000ドル
- 免税限度額:500ドル
- 課税価額(ドル):500ドル
- ルピア対ドル為替レート:1ドル=13,600ルピア
- 課税価額(ルピア):500ドルx13,600=6,800,000ルピア
- 関税とPPN&PPh22課税価額の計算
- 関税10%:6,800,000x10%=680,000ルピア・・・①
- PPNとPPh22の課税対象価額:6,800,000+680,000=7,480,000ルピア
- PPNとPPh22の計算
- PPN:7,480,000x10%=748,000ルピア・・・②
- PPh22:7,480,000x7.5%=561,000ルピア・・・③
- ①②③合計 1,989,000ルピア
財務省国税総局のサイトに関税と輸入税の計算機があります。但し2017年12月31日現在、免税限度額はまだ現行の250ドルになっています。
- KALKULATOR BEA MASUK DAN PAJAK IMPOR