大きな葉っぱが空気を浄化し運気をアップする東南アジアの代表的植物であるアロカシアは、道路脇や公園などに熱帯気候の景観を作る上で欠かせない植物です。 インドネシアの植物 「インドネシアの植物」と聞いて思い浮かぶのはバリ島を象徴する花でもありお供えものチャナンに添えてあるフランジパニ、灼熱の熱帯気候を体現するようなハイビスカス、傘替わりに使えそうな大きな葉っぱで有名なアロカシアなどです。 続きを見る
インドネシアの道路脇によく見られる巨大アロカシア
アロカシア(Alocasia)は東南アジアを中心に自生する、熱帯で育つサトイモ科アロカシア属の植物であり、巨大な葉っぱをもつ品種、小柄な葉っぱにユニークなモチーフや質感をもつ品種など多種にわたります。
インドネシアならではの風景ですが、うちの西ブカシSummareconの自宅付近の道路の中央分離帯には、巨大な葉っぱのアロカシア マクロリザ(Alocasia macrorrhiza)がウジャウジャ生えています。
この巨大アロカシアの通名はジャイアントタロ(Giant taro)といい、日本名でインドクワズイモと呼ばれるサトイモの仲間であり、十分な日光を浴びてすくすく育つタイプです。
一方で熱帯雨林の地表近くの日陰で自生するタイプの小型のアロカシアの場合は、直射日光に当てるとすぐ黄色く日焼けてしまうので、うちの場合は日光が弱められる半日向のガレージの下で飼育しています。
先日植木手入れのおっちゃんが密生した巨大なマクロリザの葉っぱを間引いていたので、どうせ捨てるということで状態の良いやつを一枚もらって帰りました。
うちの嫁はんが手にしている感じからそのデカさが分かるでしょう。
バリ島の絵画や木彫りの中では、カエルがこのマクロリザの葉っぱを傘替わりに雨をしのいでいる姿が作品のモチーフとされるくらい、熱帯のインドネシアを象徴する植物ですが、「クワズイモ」という名のとおり葉、茎、根すべてにシュウ酸カルシウムという毒を含んでおり、食べると嘔吐、下痢、皮膚炎などの症状が出るようで、日本の煮物の定番食材であるサトイモとは随分イメージが違うようです。
ちなみにこれだけデカい葉っぱと茎には相当の水分を含んでおり、間引かれた翌日には葉っぱの周辺部分から黄色く変色しシワシワになってしまったことから、自宅で飼育する場合には十分な水やりが必要になることが想像できます。
アロカシアの種類
アロカシアは一般的に耐寒性が低いので、四季のある日本での室内飼育では気温調整に気をつかいますが、原産地である常夏のインドネシアでは飼育しやすい植物です。
巨大なアロカシアであるマクロリザは十分な日光と水分が必要な屋外向きの品種ですが、観葉植物として主に室内で飼育される種類のものは、半日向の風通しのよい場所が飼育に適しており、ジャカルタのアパートやレストランに並べられているのを目にします。
アロカシアは白いダニ(kutu)にやられやすく、一度寄生されると茎からヘタってしまうので、カットして薬を塗ってから、新芽が生えてくるのを待つしかありません。
うちのテラスに並べていたアロカシアはことごとくダニにやられヘタってしまったので、全ての葉っぱを根元からカットし、室内の風通しのよい窓際で再生させました。
道路沿いに並ぶ園芸屋さんの正面に山積みされて売られている培養土(madia tanam)や堆肥(kompos)などを土壌に使用しますが、だいたいヤスデの卵が混入しているので、鉢植えした数週間後にヤスデが大発生することがあります。見た目が気持ち悪い上に触ると手が臭くなるので苦手な人は多いと思いますが、枯れ葉を食べて分解してくれる無毒の益虫です。