インドネシアのデジタル広告市場は、日本と比較すると規模が小さいですが、今後はその差が縮まると予想されます。政府省庁のインフルエンサーへの予算が増加しており、民主主義に影響を与える可能性も指摘されています。
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インドネシアはなぜ発展するのか?政治・経済・社会を支える構造と成長戦略
スカルノ大統領時代は共産主義政策が推進され、西側諸国からの投資が減少しました。スハルト大統領は西側諸国との関係を強化し、工業化を進めましたが、石油依存から脱却できませんでした。1998年のアジア通貨危機後、インドネシアは民主主義国家と…
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この記事でわかること
- インドネシアのデジタル広告市場は約4000億円で、日本の5分の1程度です。
- 2014年から2020年にかけてインフルエンサーに費やされた予算はRp.90.45Milyarです。
- インドネシアのインターネット人口は1.7億人で、世界で3番目に多いです。
- インフルエンサーの選定過程や予算配分の不透明さが課題とされています。
- インドネシア政府は観光産業に積極的に予算を配分していますが、BTSの広告料は高額です。
インドネシア政府によるインフルエンサーマーケティングの課題と展望
汚職監視団体ICW(Indonesia Corruption Watch)によれば、2014年から2020年にかけてインフルエンサーに費やされた予算はRp.90.45Milyar(約6.5億円)に達しています。しかし、インフルエンサーの選定方法や予算の割り当て過程が不明瞭で、金額に見合った効果があるのか疑問視されています。
インドネシアのデジタル広告市場は約4000億円で、日本の2兆円を超える市場の5分の1程度です。これはインドネシアのGDPが1兆ドル、日本が4.9兆ドルであることと一致しており、2011年には両国のGDP差は10倍でした。デジタル広告は2015年頃から急速に成長しており、今後両国の差は縮まると予想されます。
デジタル広告の中心はリスティング広告やスポンサー広告ですが、SNS上で多くのフォロワーを持つインフルエンサーを介した情報拡散が重要になっています。インフルエンサーマーケティングの比重が高まっているのです。
インドネシアでは2008年から2012年にかけてFacebookが急速に普及しました。インドネシア人は「友達の友達は皆友達」という共同体意識が強く、カリスマ的リーダーに対する忠誠心も強いとされています。これにより、ネット上での情報拡散性が高い国といえます。
2020年のインターネット人口は中国の8.5億人、インドの5.6億人に次ぐ1.7億人とされ、日系のデジタル広告事業のスタートアップもインドネシア市場に注力しています。特にインフルエンサーと企業を結ぶ代理店事業が注目されています。
インドネシアの省庁はインフルエンサーへの予算を配分し、国民にわかりやすい言葉で政府広報を補完する役割を期待しています。しかし、営利目的ではない政府広告の効果測定は難しく、エンゲージメント率はあるものの、問い合わせ数や受注件数などのコンバージョンを示しにくいため、効果に対する批判を受けやすい状況です。
インドネシア政府によるインフルエンサーの政治利用と透明性の課題
インドネシア政府がインフルエンサーを政治的に利用する際の課題として、選定過程や予算配分の不透明さ、情報操作の危険性が指摘されています。国民が広告の主体を正しく認識できるように、政府広告と分かる表示や免責事項の明示が必要です。
2023年4月の大統領選挙では、プラボウォ陣営のソーシャルメディア活動家ムストファ・ナフラワルダヤ氏が、Twitterでフェイクニュースを流布したとして逮捕されました。この事件は、インドネシアで「Hoaks」という言葉が定着するきっかけとなりました。
インフルエンサーの政治利用は、民主主義を誤った方向に導く危険性があり、メディアや野党にとって攻撃の材料となり得ます。そのため、政権側は観光産業に対して積極的に予算を配分しています。
コロナ禍後の経済立て直しのため、インドネシアの観光プロモーション予算としてRp.72Milyarが計上され、インフルエンサーの手数料やプロモーション費用が含まれています。しかし、海外有名アーティストの広告料は高額で、韓国のグループBTSの場合はRp.139.3Milyarに達し、ウィスヌタマ観光・創造経済相は「インドネシアには支払えない額だ」と述べています。