インドネシア市場で成功するためには、コスト管理が重要です。先駆者は後発の大資本による安売り戦略に駆逐されることが多いため、ターゲットとなる分野と顧客層を限定し、生産能力を極限まで向上させることが求められます。多角化を避け、得意分野に集中することが効果的だと考えます。
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インドネシアのビジネス事情まとめ|進出・継続・IT・市場戦略
現地適合(品質×価格)が本国ブランドの優位より効きやすい。無印良品は2021年5月末にインドネシア全店舗を閉鎖し、低価格帯で模倣品に近い商品構成の中国系小売が多店舗展開した局面がある。かつては日本人が資本とアイデアを提供し、インドネシ…
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この記事でわかること
- インドネシア市場で成功するためには、コスト管理が重要です。特にターゲット分野と顧客層を明確にすることが求められます。
- 多角化を避け、得意分野に集中することが効果的です。生産能力を極限まで向上させることが重要です。
- インドネシアでは、後発の大資本が先駆者を駆逐する例が多く、価格競争が激しいです。
- ランチェスター戦略の原則を活用し、奇襲、武器効率、集中の原則を実践することが有効です。
- J.Coドーナッツの成功は、価格以上の満足度を提供する戦略が的中した例です。
インドネシアで広がるラーメン市場と日系ブランドの盛衰|一風堂・一幸舎・一喰堂の戦略比較とJ.Co成功の共通点
私がインドネシアに初めて来た頃は、インドネシア語は分からないし、仕事は辛いし、周囲の人間は理不尽だし、一時期日本に帰りたくて仕方がないホームシックにかかりましたが、そのときの私をかろうじてインドネシアに繋ぎ止める心の支えとなっていたのが、協栄プリンスビル(Wisma Keiai)の日本食レストラン「五右衛門」であり、ここでキムチラーメンを食べることが唯一の楽しみと言っても過言ではありませんでした。
その後、南ジャカルタを中心に多くのラーメン屋さんがオープンし、人気店の話題に全くついていけないほどキャッチアップできていないのですが、私の中でジャカルタの歴代最強のラーメンは、プラザインドネシアに2012年にオープンした北海道ラーメン「山頭火」であり、心の中に伝説の一杯として生き続けています。
特に「最後の一滴まで飲み干す」ことを前提として開発された辛味噌スープの味は、後にも先にも他店では再現不可能ではないかと思うくらい愛して止まなかったのですが、敢え無く撤退してしまいました。
そして、隣のグランドインドネシアの西館地下LG階には、ローカル系ラーメン屋の「一喰堂いち」があり、同じく西館3A階(4階)には日本が世界に誇るラーメンチェーン「一風堂」があります。
一風堂は第一号店をパシフィックプレイスにオープンしましたが、それよりもっと前に博多発とんこつラーメンの先駆けとして、彗星のごとく北ジャカルタのプルイット(Pluit)に登場したのが「博多一幸舎」であり、イスラム教徒が87%を占めるインドネシアで、敢えて豚で勝負するという気概、さらにジャカルタ中心部のモール内ではなく、中国系インドネシア人が多く住む日本人には馴染みの薄いプルイットという意外なロケーションでも大きな話題となりました。
この戦略が見事に的中し、店は連日の大繁盛、店舗を構えるMuara Karang通りに路駐する車が引き起こす渋滞に、近隣住民から苦情が出るまでとなり、程なくして同じく北ジャカルタのクラパガディン(Kelapa Gading)に2号店を出店しました。
当時は情報漏洩を心配した店側の対策として、日本人客に限って秘密保持契約書にサインをし事前登録しないと食べられないという異常な雰囲気もありましたが、その後ローカル大手資本が博多一幸舎側の内部スタッフを引き抜き、「一幸舎」と「一風堂」を掛け合わせたような「一喰堂いち」という変ちくりんな名前のラーメン屋をPantai Indah Kapuk(PIK)にオープンしました。
「一喰堂いち」のラーメンは、ニンニクの効いた甘口スープが特徴であり、インドネシア人の舌に極限まで合わせようという努力の痕跡が見られ、その後資本力にモノを言わせて低価格路線でジャカルタの主要ショッピングモールに連続店舗展開した結果、ジャカルタのラーメン市場で一躍大きな存在感を示すようになりました。
ラーメンに限らずこういう後発大資本が先駆者を食う例は、インドネシアではよくある話であり、アメリカ系ドーナッツチェーンのクリスピークリームがインドネシアに展開する際に、サロンチェーン大手のJohnny Andreanがフランチャイズ権を買った後、土壇場でキャンセルをかけて、クリスピークリームから学んだ製造方法を参考にしてJ.Coドーナッツを立ち上げたという黒歴史があり、そのJ.Coドーナッツはインドネシア全土に店舗網を広げています。
J.Coがこれだけ成功した理由は、一重に「ドリンク注文でグレーズ1個無料」という戦略であり、ドーナッツやドリンクの価格はライバルと同じでも「満足度÷価格」で他を上回るという戦略が的中したことだと考えます。
事例:インドネシアでのラーメン市場の拡大において、博多一幸舎がプルイットという意外なロケーションで成功を収めたことが挙げられます。
要点:新しい市場での成功には、ロケーション選びや現地の文化に合わせた戦略が重要です。
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J.COドーナッツの成功戦略と東南アジアでの拡大
J.COドーナッツは2005年にインドネシアで設立され、急速に店舗を拡大しました。スターバックスのサードプレイス概念を模倣し、リラックスできる空間を提供しています。J.COは柔らかく軽い食感のドーナッツで、インドネシア市場に新しいイメ…
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インドネシア市場で勝ち残る戦略とは?価格競争と日系企業の生存術をランチェスター戦略で読み解く
山頭火の撤退は、私にとって大きな事件でした。この出来事は、インドネシアのローカル市場で事業を展開する際には、価格を安くしないと売れないという現実を再確認させました。インドネシアのショッピングモール内で賑わっているレストランは、味の良さもありますが、何よりも価格が安いことが魅力です。
インドネシア市場の難しさはコスト問題にあり、クオリティを求めないと言われつつも、実際にはクオリティも求められるという矛盾があります。インドネシアの輸入ガジェットや家電製品が割高であることは知られていますが、かつてはICTサービス全般についても「インドネシアなのにどうしてそんなに高いの」と言われたものです。
インドネシアで高コストの日本人や優秀な技術者を維持するには大変なコストがかかりますが、富士山の8合目にある自動販売機のジュースが400円するのは理解できても、インドネシアでの日本人のサービスが割高になることは、日本人にすら理解されませんでした。
インドネシアローカル市場では、先駆者が開発した成功モデルに大資本がただ乗りし、利ザヤを薄く大量に安く販売することで市場を制圧します。資本力で劣る先駆者が安売り合戦に巻き込まれると非常に不利な状況に陥ります。
一時期「ランチェスター戦略」が流行しましたが、小が大に勝つ原則は以下の3つです。
- 奇襲の原則(一騎討ち戦、局地戦、接近戦といったゲリラ戦)
- 武器の原則(武器効率を極限まで高める)
- 集中の原則(局所優勢となるよう兵力を集中し各個撃破する)
インドネシアローカル市場での日系企業の立場もそれぞれですが、一部の例外大企業を除いて、安売り競争を前提とした戦略を立てるのであれば、ターゲットとなる分野と顧客層を限定して(局地戦)、生産能力を極限まで向上させ(武器効率)、安易な多角化はせずに愚直に得意分野を攻め続ける(局所優勢)やり方が正しいのかもしれません。
事例:ある日系企業は、インドネシア市場での競争において、特定のニッチ市場に集中し、価格競争を避けることで成功を収めました。
要点:市場での成功には、特定の分野に集中し、競争優位性を高めることが重要です。