バリ島での会社設立と解散の手続きガイド

2011/03/19

バリ島での会社設立と解散手続きを構造化した図解

2001年にバリ島のデンパサールでローカル資本会社を設立し、家具や雑貨の輸出業を行っていました。しかし、日本のアジア家具ブームの終焉に伴い、会社を整理解散し、ジャカルタに戻った当時の記録です。

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この記事でわかること

  • インドネシアで会社を設立するには、二名のインドネシア人役員が必要です。
  • 2003年当時、インターネット接続はGlobalxtremを利用し、月々48万ルピアの固定料金でした。
  • バリ島での会社設立には、役員の名義選定が重要で、信頼できる人物を選ぶべきです。
  • 会社解散時には、設立時の書類と役員のKTPコピーが必要で、Notarisでの手続きが必要です。
  • CVの解散手続きには500万ルピアがかかり、新聞での告知が求められます。

インターネット環境の準備

インドネシアでローカル会社(国内資本投資会社=PMDN)を設立する際には、二名のインドネシア人役員が必要です。特にバリ島では、そのうちの一人がバリ人である必要があります。日本で有限会社が廃止され、資本金1円から株式会社が設立可能になったのと同様に、インドネシアでもローカルCVが廃止され、ローカルPTのみが設立可能となりました。

外国人がインドネシアで長期滞在するためには、現地法人のスポンサーが必要です。スポンサーが見つからない場合、自分で法人を設立する必要があります。2001年にジャカルタからバリ島に移住し、デンパサールに設立したCV. DARIBALI NUSANTARAは、インドネシア資本有限会社(CV)であり、当時はコスト的に最も割安な会社形態でした。

オフィス
2階のオフィス

2003年頃、インドネシアでもインターネットが急速に普及し始め、『Web Based Business』を標榜してビジネスを始めるには、会社の窓口であるWEBサイトが重要でした。ジャカルタのホスティング会社Indositeは「頻繁にダウンすることで有名」と揶揄されることもありますが、私は7年間お世話になりました。Indositeは老舗であり、ダウンしてもメールでクレームを送れば対応してくれるという評価の難しい会社です。

日本と異なり、インドネシアにはホスティング専門会社がほとんどありませんが、Indositeは老舗の安心感があります。

  • Basic Linux 500MB Rp. 1,100,000/年(税金10%込み 2003年当時)
  • Domain "daribali.com" Rp. 88,000/年(税金10%込み 2003年当時)

2003年当時、会社のWEBサイト運営の固定費は年間Rp. 1,188,000であり、500MBのスペースを考えると日本よりも多少安いかもしれません。バリ島内にもホスティングサービス会社ができ始めていましたが、日本からのアクセスを前提としたWEBサイトの場合、ジャワ島の大都市のサーバーを利用したほうが安心です。

2001年にバリ島に引っ越した当初は物販専用のサイトしかなかったため、2003年に会社のコーポレートサイト開設にあたりインターネット環境を一新しました。Telkom Flexiでのダイアルアップ接続をやめ、Globalxtremというプロバイダーに加入しました。自宅の避雷針に取り付けたアンテナからルーターを経由してUTPケーブルでPCに繋ぎます。

2003年に加入したGlobalxtremのスペック

  • Set up Fee Rp. @Rp. 2,500,000
  • 接続スピード 32Kbps
  • Basic 100 hours Rp. 480,000/月
  • Overtime Rp. 6,420/時間
  • Max 2.5GB/月 add Rp.250/時間

要約すると「初期費用2.5jutaで月々48万ルピアの固定料金だが、月100時間を超えたら一時間ごとに6,420ルピア追加料金がかかり、月データ転送量が2.5ギガを超えたら1MBごとに250ルピア追加」というものです。接続スピードは32Kbpsとダイアルアップと変わりませんが、Flexiよりも体感速度は速いです。Flexiには毎月の支払いで苦労していたため、ネット接続中の精神的負担が軽減されました。

事例:当時は嫁はんとの喧嘩の原因はネットばかりで、「お前使いすぎじゃ~、いくら請求されるかわからんだろうが~」という痴話喧嘩が絶えませんでした。

要点:インターネットの利用料金が従量制の場合、使用時間やデータ量を超過すると追加料金が発生するため、家庭内での使用量管理が重要です。

バリ島会社設立
天井の穴から屋根裏に上がります。私も屋根裏は大好きで思わずついていきたくなります。
バリ島会社解散
瓦を2個ほどずらして屋根の上に上がります。高いとこ苦手の私は下の景色が見えてしまうとダメなんですよね。
バリ島会社設立2
イマココ
バリ島会社設立日記
ノートPCで接続テストやってます。アンテナの向きを少しずつずらしながらベストな電波状態を探ります。デンパサールではなくサヌールのチェックポイントのほうが電波が良く1時間ほどかかって完了
おまけ2階から屋根上にケーブルを這わせる作業中、石のブロックが瓦を伝って落下。運悪く真下に私の軽自動車あり。

バリ島で会社設立手続き

バリ島の家

バリ島で会社を設立し移住することは、意外と簡単です。なぜなら、会社設立やビザ取得、各種政府機関への届け出などの手続きを代行してくれる業者が多数存在するからです。しかし、設立時の最大の問題は名義をどうするかということです。

倉庫
2階の雑貨倉庫

PMA(外国資本会社)の場合、役員は外国人でもなることができますが、日本からバリ島に来て日本人を探して「一緒に会社をやりましょう」というケースは稀です。通常、バリ島に移住しようと決心する際は一人で行動することが多いです。バリに来て会社を設立したいと代理業者に相談すると、「役員が必要なので探して来い」と言われるのが一般的です。

2007年から会社法が変わり、PMAとPT(インドネシア資本株式会社)の垣根がなくなったため、そのあたりの事情は代理業者に確認することが重要です。

私の場合、妻がインドネシア人なので、自然な流れで彼女が社長になり、もう一人の役員を誰にするか悩みました。会社形態はCV(インドネシア資本有限会社)ですが、会社法の変更によりCVでは外国人を雇うことができなくなったため、ビザのスポンサーにはなれません。

2階
自宅兼オフィスの2階

代理業者は大手で実績のあるところを選ぶのが安心です。エージェントは各種政府機関にコネや友人関係を持つ実働部隊を抱えており、外国人がイミグレでサインや指紋押捺する際に付き添うコーディネーターとなります。バリ島ではコネとコミッションが重要で、これらの実働部隊の質と量がエージェントの優劣に影響します。

最初に簡単と書きましたが、実際にバリ島で会社を設立するには、簡単なものほど困難が伴うという禅問答のような世界があります。監査役(コミサリス)を誰にするか悩んでいても話が進まないので、デンパサールのレノンに借りた家のオーナーにお願いしました。

「お願いしました」と軽く書いていますが、一般的にはここが一番危険なところで、安易に他人を会社の役員に据えることは避けたほうが良いです。

ライステラス
2階から見えるライステラス

私の場合、幸運にもこの人から何かしらの要求を受けたり、会社乗っ取りの企てをされたりすることはありませんでしたが、バリ島ではこの手の安易な役員選定のために起こった悪い噂をよく耳にします。「良い人でも将来も良い人とは限らない」という言葉を肝に銘じ、役員のサインは会社設立時にも解散時にも必要になるため、連絡がつかなくなる人物を勧誘するのは避けましょう。

役員がそろえば、エージェントと一緒にNotaris(公証人)に行って書類を作成します。このあたりはエージェントが段取りしてくれるので問題ありません。会社が正式に発足すれば、外国人である私の滞在許可、労働許可などの手続きが可能になり、会社を設立することで外国人のスポンサーができるということです。

バリ島での会社設立のポイントは役員の名義です。会社を作って滞在許可(KITAS)を取得すれば、1年間は猶予期間としてお咎めはありません。

チーク製の椅子
売れ残りのチーク製の椅子

会社を設立して1年間は税務処理の面でもあまりうるさく言われないというエージェントのアドバイスに従い、1年間は放置していました。ただ、最初から会計の経験のある従業員を雇うか、コンサルタントを雇うことをお勧めします。外国人が生活する上で、形式上でも規則に従っていると体裁を整えることは非常に重要です。

規則を守れと言いながら、私自身も車の免許が切れて3ヶ月ほど放置しています。路上で検問に引っかかると罰金を要求されるので早めに済ませたほうが良いのですが、交通警察所が遠くて。こんな私に「規則を守れ」と言う資格はありません。

バリ島で会社解散手続き

会社を設立したら、適切に解散手続きを行うことが重要です。特に外国人が関与する会社は、税務署が放置することはなく、追徴課税のリスクがあります。会社設立時に依頼したエージェントに解散の相談をすることをお勧めします。

手続きには、会社設立時の書類(AKTAやSIUPなど)と、社長および相談役のKTPのコピーが必要です。設立時と同様にNotaris(公証人)に行き、サインを行います。

事例:相談役を偶然居合わせたインドネシア人に依頼した結果、連絡が取れなくなったり、サインの際に金銭を要求されたりするケースもあります。設立時の名義人選びは重要です。

要点:会社設立時には、信頼できる相談役を選ぶことが重要であり、後のトラブルを避けるために慎重に名義人を選定する必要があります。

CV(100%インドネシア資本有限会社)の場合、正式な解散手続きには500万ルピアがかかります。手続き完了後には、新聞に「弊社は何月何日に正式に解散しました」と告知を出す必要がありますが、私はその手続きを省略しました。

リビングのアロワナ水槽
リビングのアロワナ水槽