インドネシアと日本に迫る地震・洪水リスクの現状

2020/07/08

インドネシア

インドネシアは、インドオーストラリアプレート、ユーラシアプレート、太平洋プレートの合流点に位置しています。このため、震源の浅い地震が津波を発生させることがあり、地殻断層や火山性の地震でも都市部に大きな被害をもたらす可能性があります。

インドネシアの文化、健康、交通、買い物、宗教の全体像を構造化した図解

インドネシアの生活事情まとめ|文化・健康・交通・買い物・宗教まで

インドネシアの文化や生活習慣は日本人にとって馴染みやすいものである。インドネシアではSNSを通じて在留邦人の声が政治に影響を与えることがある。椰子の実ジュースには抗菌効果やアンチエージング効果がある。

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この記事でわかること

  • インドネシアはインドオーストラリアプレート、ユーラシアプレート、太平洋プレートの合流点に位置しています。
  • 地球温暖化により海面が上昇し、世界規模で高潮や大雨による洪水が予想されます。
  • ジャカルタは地下水の汲み上げすぎで地盤沈下が進み、2050年までに市内の3分の1が水没の危機にあります。
  • インドネシアでは、2020年7月にジャワ海でマグニチュード6.1の地震が発生しました。
  • 2022年11月に西ジャワ州チアンジュールでマグニチュード5.6の地震が発生し、268人以上の死者が出ました。

地球温暖化とプレート活動が招く洪水・地震リスク|日本とインドネシアに迫る自然災害の脅威

2020年7月、九州を中心とした大雨により熊本県の球磨川が決壊し、50名以上の犠牲者が出ました。私の実家がある福岡県大牟田市の諏訪川からも水が市街地に流れ込み、浸水状態となりました。地球温暖化現象により北極と南極の氷山、ヒマラヤ山脈の氷河が溶け、海面が上昇しています。この水が雨となって地上に循環することで、世界規模で高潮や大雨による洪水の発生が予想されます。

イギリスのBBC放送は2018年8月に「世界で最も早く水没する都市」としてジャカルタを取り上げました。2050年までに市内の3分の1が水没の危機にあると言われる原因は、地下水の汲み上げすぎによる地盤沈下です。北ジャカルタのアンチョール付近では満潮時に堤防の下から海水がしみ込んで流入し、水の都ヴェネチアのようになる日も近いと危惧されています。

多くのインドネシアの日本人駐在員家族が、新型コロナウィルス感染拡大の影響で日本に一時帰国した2020年4月頃から、日本ではマグニチュード3~5程度の中規模の地震が頻繁に発生しました。「地震多くない?」という声がSNS上で頻繁に聞こえていました。太平洋プレートが北米プレートの下に潜り込む勢いで発生したマグニチュード9.0の東日本大震災から9年経った時点でも余震活動が続いています。さらに南からフィリピン海プレート、東から太平洋プレートが、ユーラシアプレートと北米プレートの下に潜り込む接面に位置する相模トラフや南海トラフが誘発する、断層型地震である首都直下地震(南関東直下地震)や、海溝型地震である東海地震が、30年以内に発生する確率は70~88%と想定されています。

内閣防災府のサイトから

地震は発生原因から海溝型(プレート型)地震、断層型地震、火山性地震に分類されます。地球の全表面を覆う厚さ数十キロの大小十数枚のプレート境界部の変動によって、地震や火山活動、断層破壊などが発生するというプレートテクトニクス理論から考えると、発生原因は複雑に関連し合っています。

インドネシアで頻発する地震の原因と被害事例|プレート境界国に迫る巨大地震リスクとは?

インドネシアでは、2020年7月7日に中部ジャワのジュパラ(Jepara)北85kmのジャワ海海底でマグニチュード6.1の地震が発生し、正午近くにはバンテン(Banten)のランカスビトゥン(Rangkasbitung)でマグニチュード5.4の地震が起きました。これらは、ジャワ島沿いにユーラシアプレートとの接面が連なるインドオーストラリアプレートの動きによるものです。

ジュパラとバンテンの地震は、インドオーストラリアプレートの破壊によるもので、スマトラ島からジャワ島、ヌサトゥンガラ諸島まではユーラシアプレートとの接点で、パプアは太平洋プレートとの接点にあります。インドネシアはまるでバランスボールの上にあるような国です。

青い線がプレートの沈み込み帯で海溝になっている場所(Wikipedia)

ユーラシアプレートの下に沈み込むインドオーストラリアプレートの動きは、たびたび大地震を引き起こしています。2004年12月には、マグニチュード9.1のスマトラ沖地震で13万人以上の犠牲者が出ました。アチェ州の州都バンダアチェでは、大津波による海水が市街地に流れ込みました。2012年4月のスマトラ沖地震では、観測史上最大の横ずれが計測されました。

事例:2018年1月、バンテン州(Banten)のレバック県(Lebak)でマグニチュード6.1の火山性地震が発生しました。ビーチでの野外ライブ中だったインドネシアの人気バンドSeventeenが、突然の津波に襲われステージが崩壊する映像が流れました。同年9月にはスラウェシ島のパル(Palu)でマグニチュード7.5の地震が発生し、液状化による泥流で大地が崩壊しました。

2021年1月15日には西スラウェシ島でマグニチュード6.2の地震が発生し、20日までに80人以上の犠牲者が確認されています。

インドネシアはインドオーストラリアプレート、ユーラシアプレート、太平洋プレートの合流点に位置し、130の火山のうち14が活火山です。プレートの接面が海にあるため、浅い大地震が発生すると津波が発生し、大きな被害が出ます。小規模な地殻断層や火山性の地震でも、ジャカルタなどの都心近くで発生すると多くの犠牲者と経済的損失が予想されます。

事例:2022年11月21日、西ジャワ州のチアンジュールでマグニチュード5.6の地震が発生し、268人以上の死者が出ました。私はブカシのMM2100にあるビルの2階に居ましたが、震度3くらいの揺れを感じ、多くの人々が外に退避しました。弊社スタッフの一人は、地震当時プレス工場の会議室で仕事をしており、プレス機の振動で地震に気づかず、知らない間にオフィスのスタッフは全員屋外に退避していました。