駐在員の妻の多くは、夫のインドネシア駐在を機に仕事を辞めて帯同しています。SNSの普及により、彼女たちが非常に魅力的な人材であることが広く知られるようになりました。日本政府は、安易な移民政策ではなく、埋もれた人材が活躍しやすい仕組みづくりを最初に取り組むべき課題と考えています。
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インドネシアはなぜ発展するのか?政治・経済・社会を支える構造と成長戦略
スカルノ大統領時代は共産主義政策が推進され、西側諸国からの投資が減少しました。スハルト大統領は西側諸国との関係を強化し、工業化を進めましたが、石油依存から脱却できませんでした。1998年のアジア通貨危機後、インドネシアは民主主義国家と…
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この記事でわかること
- 2019年、日本の外務省データでインドネシア在留邦人数は約1万9千人です。
- インドネシアでは女性管理職が多く、職場復帰の理解が進んでいます。
- カルティニの日はインドネシアで女性の地位向上を祝う日として4月21日に制定されています。
- 日本政府は2018年に外国人労働者受け入れを拡大する出入国管理法改正案を閣議決定しました。
- インドネシアでのリモートワークには家族帯同ビザC317が必要で、日本での確定申告が求められます。
インドネシア駐在員妻(駐妻)は「優秀な埋もれた人材」
2019年、日本の外務省のデータによると、インドネシアの在留邦人数は約1万9千人で、男女比率は約2対1です。男性は主に就労目的で滞在していますが、6,000人以上の女性の中には、既に就労している方もいますが、多くは家族帯同で来られた駐在員妻、いわゆる『駐妻さん』です。
『駐妻さん』の多くは、日本で仕事をしていたものの、結婚や出産を機に退職された方や、共働きだったが夫のインドネシア駐在を機に仕事を辞めて帯同された方が多いです。働く意欲があるのにインドネシアに帯同するために退職し、子育てがあるため働けないというのはもったいないことです。
日本では1985年に男女雇用機会均等法が制定され、職場での男女平等が進められましたが、令和の今でも第一子出産後の6割の女性が育児と仕事の両立によるストレスで退職を余儀なくされています。
SNS上で『駐妻さん』と会話する機会が増え、ウィットに富んだ頭の良い方が多く、フランス語を専攻していた方や理系女子だった方など、一芸に秀でた方に出会うことも珍しくありません。1997年~1999年頃の『よろずインドネシア掲示板』のオフ会でも、駐在員、自営業者、現地採用者だけでなく、『駐妻さん』も参加していました。
ジャカルタで子育てや家事のために帯同されていた『駐妻さん』が、実は過去に輝かしい社会人としてのキャリアを持っていたことは普通にありました。女性は夫の転勤に伴って退職を余儀なくされたのですから当然です。
お話しているうちに、これは只者ではないという超頭の切れる駐妻さんが昔から存在していましたが、男性の立場としては知りたくない、見たくないというのが本音でした。しかし、SNSの発達により、インドネシアにも優秀な『駐妻さん』が多く存在することが明らかになってきています。
インドネシアで活躍する女性達とその社会構造
東南アジアでは、女性が勤勉で男性は怠け者が多いというのは昔から言われてきたことですが、実際にインドネシアに住んで仕事をしていると、インドネシア人女性は相対的に男性に比べて優秀だと感じます。日系企業でも、女性管理職の数は日本に比べて圧倒的に多く、経理や購買などお金が絡む部署では女性スタッフの比率が非常に高いです。

インドネシアは、女性の働きやすさという点においては、日本とは比較にならないほど先進的です。そもそも、旦那が転勤するからとか、妊娠したからとか、子供が生まれたからという理由で退職するという発想自体がありません。これは、企業が産休と出産後の職場復帰に対する理解が強いこと、親に子供の面倒を見てもらえるセーフティーネットがあること、メイドやベビーシッターを雇いやすい環境が大きく影響しています。

実際にインドネシア人女性が離婚した後、家族を養うために子供を実家の両親に預けて、ジャカルタで働いているというケースは非常に多く、結婚したあとも家族間の助け合いの精神の強さは日本の比ではありません。
日本の女性の地位向上に尽くした人物としては、1945年に婦人参政権を実現した市川房枝が有名ですが、インドネシアの女性の地位向上に貢献した最も有名な人物は、19世紀末のオランダ領東インド時代のカルティニ(Raden Adjeng Kartini)で、彼女の誕生日4月21日はカルティニの日として指定され、毎年Googleインドネシアのサイトの図柄に登場します。
日本では女性の内閣総理大臣はまだ誕生していませんが、インドネシアでは2001年に初代大統領スカルノ氏の長女であるメガワティ氏が、第5代インドネシア大統領に就任しています。当時のワヒド大統領(グス・ドゥル)の罷免により、副大統領だったメガワティ氏が大統領に昇格しましたが、女性だから大統領として不適格だ、などという声は全く聞かれませんでした。
日本の政治家で政権与党で重要な役割を果たした女性政治家と言えば、2001年に小泉内閣で外務大臣を務めた田中真紀子氏や、安倍内閣で活躍した高市早苗氏くらいしか思い浮かばないのですが、その人格や能力が国民からどれだけ尊敬を集めたかと言えば疑問が残ります。
インドネシアではジョコウィ政権(2014年~2019年)の重要なポストに優秀な女性閣僚が就いており、かつて世界銀行の執行役員を務め、ユドヨノ政権(2004年~2014年)、ジョコウィ政権で財務大臣を歴任しているスリ・ムルヤニ(Sri Mulyani)氏は『鉄の女』と評されるくらい明晰な頭脳と強靭な精神力を持ち合わせていると賞されています。
