スハルト長期政権時代に日常化したKKN(Korupsi汚職・Kolusi談合・Nepotisme縁故主義)は、汚職撲滅委員会KPK(Komisi Pemberantasan Korupsi)によって浄化が進められています。行政機関の透明化に伴い、民間企業間の商習慣もクリーンになることが期待されています。
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インドネシアはなぜ発展するのか?政治・経済・社会を支える構造と成長戦略
スカルノ大統領時代は共産主義政策が推進され、西側諸国からの投資が減少しました。スハルト大統領は西側諸国との関係を強化し、工業化を進めましたが、石油依存から脱却できませんでした。1998年のアジア通貨危機後、インドネシアは民主主義国家と…
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この記事でわかること
- KKNはスハルト政権時代に日常化した汚職、談合、縁故主義を指します。
- 不動産取引では、コミッションとマークアップの違いを理解することが重要です。
- SAMSATでの手続き代行エージェントのマークアップは違法ではありませんが、謝礼は汚職に該当します。
- e-KTP電子化予算のうち2.3兆ルピアが横領された疑惑があります。
- インドネシアでの運転免許取得は学科と実技試験が必要で、現在は自分で手続きをすることが推奨されています。
インドネシア不動産売却の実体験:Komisi(口銭)とMarkup(上乗せ)の違い
KKNとは、Korupsi(汚職)、Kolusi(談合)、Nepotisme(縁故主義)の頭文字を取ったもので、在住日本人が最初に耳にするインドネシア語の一つです。この言葉は、本来のKuliah Kerja Nyata(学生インターン仕事)を自虐的にひねったものです。
私は2007年に購入したマンガドゥアのKIOS(キオスク)を、付き合いのあるエージェントを通して売却しました。エージェントのモチベーションを高めるために、以下のように依頼しました。
通常、不動産エージェントのコミッションは売却額の5%が標準的とされています。しかし、彼女は私の希望価格■■jutaに対して5%のコミッションに加え、さらに8%のマークアップを加えた金額で購入者と合意しました。つまり、彼女は原価に対して13%の利益を乗せて販売したのです。購入者は購入価格に何%が上乗せされているか知らないのが普通で、売買取引契約書には■■jutaと正しく記載されています。
商業用区画の売却に際してのコミッションの規定がどこまで明確で拘束力があるかによって、彼女の8%のマークアップの是非が分かれると思います。売買契約書に正しく記載されているグロス金額をどのように処理するかが重要です。
コミッションは取引前にお互いがパーセンテージについて合意するもので、マークアップは事前合意のない上乗せです。コミッションの規定が明確でなく、購入者にコミッションのパーセンテージを開示する義務がない以上、マークアップが違法とは言えないでしょう。
SAMSAT代行業者のマークアップは違法?正規料金と汚職の境界線
2017年に注目された築地市場の豊洲移転問題では、市場建設を担当したゼネコンが標準的な金額よりも高額で落札していたことが話題になりました。しかし、これ自体を汚職と判断するのは法的に難しいです。ただし、落札に際してゼネコンから東京都議に謝礼が渡っていた場合、それは汚職となります。
SAMSAT(Sistem Administrasi Manunggal Satu Atap)は運転免許証や車両証明書を発行する場所で、ここで客引きを行う運転免許取得代行エージェントが正規の費用に上乗せした金額を提示すること自体は違法ではありません。しかし、エージェントが手続きを簡素化するためにSAMSAT職員に謝礼を渡すことは汚職に該当します。
エージェントに手続きの簡素化を依頼する際、依頼者が裏でお金が動いていることを知らないというのは難しいため、依頼者も罪に問われる可能性があります。
町役場に行った際、以前と違ってエージェントの姿がなく、「職員へのお金の授与NO!」のポスターが大きく掲示されているのを見て、インドネシアも少しずつクリーンな方向に変わりつつあると感じました。
KTPの紙質低下は汚職の影響?身近に感じる国家スキャンダルの余波
2011年から始まったe-KTP(Kartu Tanda Penduduk 住民登録証)電子化予算のうち、Rp 2.3 triliun(2.3兆ルピア=200億円)が横領された疑惑があります。この事件の4番目の容疑者として、2009年から2014年まで国民議会議長を務めた現ゴルカル党議長のセティア・ノファント氏が、汚職撲滅委員会KPKから個人資産の調査を受けています。
2017年4月には、このインドネシア史上最大級の汚職事件を担当するKPK捜査官が酸攻撃を受けて失明する事件が発生しました。また、同年8月にはe-KTPの登録時に使用する指紋識別装置を製造するバイオモール社の社長がアメリカで不審死しました。この事件の影響は深刻で、身近なところでは嫁さんのKTPの角部分が1年も経たないうちに裂け始めているのは、200億円分の予算が紙質を落としたせいではないかと疑っています。
1998年までのスハルト政権時代には、権力者が汚職で捕まることは考えにくい状況でした。当時のインドネシア在住日本人が最初に覚えるインドネシア語の一つにKKN(Korupsi汚職・Kolusi談合・Nepotisme縁故主義)という短縮語がありましたが、その存在感が薄れています。
なじみの按摩屋のお姉さんが「公務員達がKorupsiができなくなってお金に余裕がなくなったせいで商売あがったりだわ」と嘆いていたように、インドネシアの汚職撲滅活動は一般大衆レベルにまで浸透しています。
インドネシアでの運転免許(SIM)取得の流れと試験の難易度
インドネシアで運転免許書SIM(Surat Izin Mengemudi)を取得するには、フェーズIIIで学科試験、フェーズIVで実技試験があります。日本の試験ほど厳しくはないものの、知人のインドネシア人が学科で2回落とされたという話もあり、そこそこの難易度はあるようです。忙しいジャカルタの人々は、仕事の合間をぬって学科試験の勉強をしたり、西ジャカルタのDaan MogotにあるSAMSAT(Sistem Administrasi Manunggal Satu Atap)に何度も通う時間がないため、Calo(ブローカー)にお金を払って試験を回避することが一般的でした。

私は人生で初めて運転免許を紛失し、新規で免許を取り直す必要がありました。SAMSATの駐車場から入り口周辺までブローカーが客引きしていましたが、その光景は見られません。実際にはSAMSATの外で免許取得手続き代行業務が行われているようですが、SAMSATの中での客引きは禁止されています。SAMSATの受付窓口には「Caloを使うよりも自分で手続きするようにしましょう」という啓蒙の張り紙があり、交通警察官の対応もフレンドリーになりました。日本人と判ると「シモン」や「ジュウショ」と日本語でコミュニケーションを試みる姿勢も見られます。ブローカーが減少したことで、SAMSATの雰囲気は明るくなり、インドネシア全体がクリーンな国に生まれ変わろうとしていることを感じます。