タイとインドネシアにおける日系企業のIT導入状況

2017/09/06

トランスジャカルタ

タイの日系製造業では基幹システムの導入が一通り完了しています。新しいIT技術導入においては、負荷よりも得られる効果に着目される傾向が強いです。そのため、どんな商材でも少なからずニーズを掘り起こしやすく、引き合いを得やすいと言えます。

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この記事でわかること

  • タイの日系製造業では基幹システムの導入が完了しています。
  • インドネシアではIT導入の負荷が強調されると導入が進まないことがあります。
  • インドネシアでのタイムマシン経営は情報のフラット化により通用しなくなりました。
  • タイでは商材のニーズを掘り起こしやすく、商談が決まりやすいです。
  • インドネシアでは実績系システムが効果を得やすく、導入が進みやすいです。

インドネシアでのIT導入が進まない本当の理由と現地で求められる日本人の役割

IT業界で働く人々は、ITが効率的にデータを収集し、情報を加工して分析材料とする手段であることを忘れがちです。インドネシアでITの仕事をしている我々に付加価値があるとすれば、以下のような引き合いが来ると考えられます。

  1. インドネシアに駐在する日本人は忙しく、ITまで手が回らないので手伝って欲しい。
  2. インドネシア現法の日本本社の情シスには言葉の壁があり、通訳的役割を果たして欲しい。
  3. 日本のソフトウェアメーカーはコスト削減のため、現地での営業活動や導入支援をして欲しい。

日本人がインドネシアにIT担当として派遣されることは稀で、ITは本業を達成するための手段です。IT導入による負荷よりも効果に注目している場合は導入決定が容易ですが、負荷が強調されると「IT導入以前にもっと先にやるべきことがある」となり、途中で立ち消えることがあります。

事例:IT導入以前に先にやるべきこととして、IT導入にアサインする人材の確保や会社の利益の確保、従業員の基本教育、日常の業務フローの確立、業務上必要になるデータの整備が挙げられます。

要点:IT導入の成功には、事前の準備と基盤の整備が不可欠です。

インドネシアで通用しなくなったタイムマシン経営とブルーオーシャン戦略の課題

かつてインドネシアでは、日本の10年遅れを利用して、日本で一時期流行したものを持ち込むタイムマシン経営が有効でした。しかし、インターネットの発達により情報がフラット化し、この手法は通用しなくなりました。

インドネシアに存在しないが将来的に需要が見込める商品を、ブルーオーシャンのうちに販売する戦略は有効です。しかし、需要が高まると新規参入が増え、レッドオーシャン化します。その際に生き残るには、継続的な付加価値の提供が鍵となります。

事例:市場には、成長に伴いレッドオーシャン化する市場と、規模は小さいがブルーオーシャンであり続けるニッチ市場の2種類があります。どちらの市場でも成功するには、時代の先読み能力と付加価値を付ける能力が必要です。

要点:ビジネスの成功には、情報のフラット化に対応し、持続可能な付加価値を提供することが重要です。

ジャカルタ

情報フラット化時代のインドネシア進出戦略

タイムマシン経営は情報のフラット化により通用しなくなりました。吉野家はインドネシアでソウルフード化しつつあります。1994年にPIMに出店した吉野家は2010年にGIで復活しました。

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タイとインドネシアにおける日系企業のIT導入状況と業務システム市場の違い

東南アジアの中でも、日系企業のIT市場はタイの方がインドネシアよりも大きいです。タイでは商談が決まりやすい一方で、インドネシアでは商談がなかなか決まらないことがあります。

タイの日系企業はシステム化が進んでおり、IT市場が成熟しています。そのため、商材のニーズを掘り起こしやすく、商談の引き合いも得やすいです。一方、インドネシアではシステム化が遅れており、商材を市場に合わせる努力が必要です。

事例:基幹業務システムは実績系と計画系に分類されます。インドネシアでは、在庫管理や会計システムなどの実績系システムが税務報告や本社への業績報告に直結するため、効果が得られやすいです。

要点:実績系システムは効果が見えやすく、導入が進みやすいですが、計画系システムは効果が未知数で導入が遅れがちです。

タイとインドネシアの業務システム市場の違い

タイでは税務報告や業績報告が確立されているため、新しいシステムの提案がしやすく、計画系システムやBIツール、IOTなどの導入が進みやすいです。

(追記)引き合いの数と質が上がっていますが、インドネシアの自動車産業の不況により、IT投資に慎重な企業が多いです。