インドネシア製造業における生産計画の最適化手法

2018/12/22

原料在庫

原料を使用する初工程からフォワードで割り付けると、自然と在庫を先に消費する計画ができます。しかし、出荷に近い後工程からバックワードで割り付けると、仕掛品の製造オーダを先に生成し、最後の不足分に在庫が割り当てられるため、在庫の消費優先という計画にならない可能性があります。

Asprova

インドネシアの生産スケジューラ

生産計画と負荷計画は密接に関連しており、数量ベースでの確認が求められる。PSI表を用いて生産数量、消費数量、在庫数量を対比することが重要。計画は実績と比較して進捗を確認し、在庫数量に基づく予測でリセットされる。

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この記事でわかること

  • フォワード割付は原料在庫を先に消費する計画が可能です。
  • バックワード割付では出荷を満たすための製造オーダを優先します。
  • Asprovaでは原料在庫のあるオーダを優先する計画が立てられます。
  • 部品B2の在庫がなくなった際には部品B3に切り替える設定が可能です。
  • 原料在庫や発注残が不足している場合は製造オーダを立てないことができます。

原料在庫の消費を優先するか出荷を満たすための製造を優先するか

インドネシアの製造業では、通常PPIC(Production Planning and Inventory Control=生産管理部)部門の計画担当者が、営業部門からの内示や受注オーダを基に、製品在庫を差し引いた製品の完成日ベースの製造予定表(基準生産計画)を作成します。そして、部品構成表(BOM)を基に部品展開を行い、工程仕掛品の製造オーダを安全在庫日数を考慮しながら日ずらしします。

その結果、製造オーダがカレンダー上に山積みされますが、負荷オーバーした日の製造オーダを前倒ししたり、他の機械に移したりしながら、工場内の生産設備で消化できる生産計画を作成します。この方法はバックワードと呼ばれますが、逆に受注オーダに必要な数量分の仕掛品を初工程から後工程へと順番に製造オーダを生成し、機械に割り付ける方法はフォワードと呼ばれます。

今の御社ご担当者の生産計画の作り方

実際には、バックワードで負荷を確認し納期遅れしないことを確認した後、早く作りすぎて在庫過多にならない程度に前倒しして、稼働率が上がるような生産計画を立てるため、バックワードとフォワードのハイブリッドになることが多いです。どのような計画作成方法であれ、原料在庫の先入先出という観点からも、まずは原料在庫のあるものを優先して製造したいという意向が働くのが自然です。

フォワードであれば自然と原料在庫を先に消費する計画ができますが、バックワードでは出荷を満たすための工程仕掛品の製造オーダを先に生成するため、原料在庫が最後に割り当てられ、原料在庫の消費優先という計画にならない可能性があります。

原料在庫のあるオーダから先に生産する計画を立てる

原料在庫のあるオーダから先に生産する計画を立てるために、生産スケジューラーAsprovaでは、バックワード割付時に「受注オーダから生成される原料の補充オーダのうち、棚卸在庫以外の購買オーダや発注残から紐付いているもの」を先に割り付けます。これにより、自然と最後に棚卸在庫に紐付くオーダが割り付けられ、材料在庫のあるオーダから先に生産する計画が作成されます。

在庫以外の原料のオーダに紐付く製造オーダをバックワードで先に割り付けるために、以下の割付ルール(ディスパッチングルール)を降順に設定します。

  • IF(SumIF(ME.オーダ.'子オーダ(再帰)',TARGET.品目.品目種別=='原料'&&TARGET.オーダ種別!='在庫(絶対量)',TARGET.オーダ数量)>0,1,0)

Asprova資源ガントチャート

MRP(資源所要量計画)で原料の購買オーダや発注残を考慮しない場合は、製造オーダの最早開始日時に原料の使用可能日(入荷日など)を設定することで、原料制約を考慮した生産計画を作成できます。しかし、最早開始日時の指定はフォワード割付では機能しますが、生産設備の負荷に余裕がある状態で後工程からバックワードで割り付けた場合、効果が出ない可能性があります。

現在の原料在庫がなくなったら別の原料に切替える

初工程の基板実装工程では、部品B2の在庫がなくなった際に部品B3に切り替える原料制約を設定できます。このプロセスを効率的に管理するためには、製造BOMで部品B2とB3の指図コードをIn2に設定し、代替原料として指定します。

  • 製造BOMの部品B2と部品B3の指図コードをIn2に設定し代替原料とする。
  • 品目テーブルで部品B2の自動補充を「いいえ」に設定
  • 品目テーブルで部品B2の原料切替先品目を部品B3に設定
  • 品目テーブルで部品B3の自動補充を「はい(在庫+1対1生産)」または「はい」に設定

Asprova資源ガントチャート

原料の在庫または発注残のない製造オーダは生産しない

製造オーダを立てる際に、原料在庫や発注残(受入確定量)が不足している場合、その製造オーダを生産しないという生産計画を立てることが可能です。これにより、無駄な生産を防ぎ、効率的な生産管理を実現できます。

  • 品目テーブルで部品Aの自動補充を「いいえ」に設定します。
  • 品目テーブルで部品Aの原料制約フラグを「はい」に設定します。
  • 計画パラメタの原料制約を課すに「はい」を設定します。

Asprova資源ガントチャート

事例:例えば、部品Aの在庫が不足している場合、品目テーブルで自動補充を「いいえ」に設定し、原料制約フラグを「はい」にすることで、無駄な生産を防ぐことができます。

要点:原料在庫や発注残が不足している場合は、製造オーダを立てないことで効率的な生産管理が可能です。

よくある質問|インドネシア製造業の生産計画

本稿の内容に沿って、繰り返し出る問いを短く整理します。

フォワードとバックワードの違いは何ですか?

フォワードは初工程から順番に製造オーダを生成し、在庫を先に消費する計画です。バックワードは出荷に近い後工程から製造オーダを生成し、在庫の消費が後回しになる可能性があります。

原料在庫を優先して消費する方法は?

生産スケジューラーAsprovaを使用し、バックワード割付時に在庫以外の原料のオーダを先に割り付けることで、原料在庫を優先して消費する計画が可能です。

原料が不足している場合の生産計画は?

原料在庫や発注残が不足している場合、その製造オーダを生産しない計画を立てることができます。これにより、無駄な生産を防ぎ、効率的な生産管理が実現できます。