インドネシア中小企業向け分離課税制度の改定と選択肢

2018/07/28

ジャカルタの夜景

年間売上高が4.8Miliyar未満の中小企業は、売上高に対する1%の分離課税制度(PP46)を選択することができます。この制度は改定され、税率が0.5%に引き下げられる一方で、適用期間は3年間に限定されます。

インドネシアの税制度と会計・実務対応の全体像を構造化した図解

インドネシアで働く・ビジネスする人のための税金の知識|会計・システム・実務対応まで

PPNは末端消費者が実質負担し、名目12%改定後も通常取引は実質11%相当の計算がある。個人所得税PPh21は超過累進で、NET契約ではグロスアップ方式が使われることが多い。源泉は総合課税(PPh23等)と分離課税(PPh4-2等)に…

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この記事でわかること

  • 年間売上高が4.8Miliyar未満の中小企業は、売上高に対する0.5%の分離課税制度を選択できます。
  • この分離課税制度は2018年7月1日から適用され、適用期間は最大3年間です。
  • 売上が4.8Miliyar以上の場合、通常の法人所得税率で課税されます。
  • 税引前当期純利益がマイナスの場合、法人所得税は課せられません。
  • 利益率が4%以下の場合、通常の法人所得税が有利ですが、BCA銀行の定期預金金利を考慮すると分離課税が得です。

中小個人事業主UMKMに対する外形標準課税

インドネシアでは年間売上4.8Miliyar以下の中小個人事業主UMKM(Usaha Mikro, Kecil, dan Menengah)は、通常の法人所得税率ではなく、売上の1%の分離課税(Final Tax)を選択できました。政令46条で決まったこの外形標準課税は、政令23条で0.5%に引き下げられ、PP23と呼ばれています。課税は売上高を基準とし、PP Nomor 23 Tahun 2018では、適用期間が最大3年間に制限され、4年目以降は通常の法人所得税比率で課税されます。

  • 売上高が4.8Miliyar未満の場合、法人所得税は「売上高x0.5%」の分離課税方式(Final Tax)か、「税引前当期純利益x12.5%」に源泉所得税の控除を行う総合課税(Non-Final Tax)かを選択できます。
  • 売上が4.8Miliyar以上の場合、通常の法人所得税率で税額が計算され、売上が4.8Miliyar以上で翌年度の売上が4.8Miliyar未満に下がっても、分離課税方式に戻ることはできません。
    1. 税引前当期純損失の場合には法人所得税はなし。
    2. 年間売上4.8Miliyar未満:11%の均一レート
    3. 年間売上4.8Miliyar以上50Miliyar未満:11%から22%の間で計算。
    4. 年間売上50Miliyar以上:22%の均一レート
  • 税率は以下の式で計算されます。
    (税引前当期純利益x22%)-{(600jutax税引前当期純利益)/年間売上}

法人所得税(PPh25)と外形標準課税(PP23)とどっちが得か

税引前当期純利益がマイナス、つまり事業赤字の場合には、課税所得が0となるため、法人所得税は課せられません。この場合、通常の所得税計算方式のほうが有利です。

通常の計算式で算出した法人所得税=(税引前当期純利益x22%)-{(600jutax税引前当期純利益)/年間売上}

事例:事業が黒字で売上が4.8Milyar未満の中小企業では、総合課税である法人所得税と分離課税である外形標準課税のどちらが有利かを検討する必要があります。法人所得税は次の式で計算されます。

要点:売上が4.8Milyarの場合、分離課税は4.8Milyarx0.5%=24jutaです。通常の法人所得税が24jutaになるのは、税引前当期純利益が192jutaの場合です。利益率が4%以下なら通常の法人所得税が有利ですが、主要銀行の定期預金金利が相対的に高水準であることを考えると、分離課税0.5%を選択するほうが得です。