三権分立のうちの立法権がMPR(Madjelis Permusjawaratan Rakyat)からDPR(Dewan Perwakilan Rakyat)に移ったのはメガワティ政権時です。このため、ニュースでMPRという言葉自体を聞く機会が減りました。
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インドネシアの労務・労働法まとめ|最低賃金・退職金・外国人就労・裁判制度
インドネシアの労働法は2003年に制定され、労働者を手厚く保護しています。オムニバス法は外資参入を促進し、雇用条件を柔軟化しました。sweepingはデモ集団が工場に押しかける行動で、拘束されることもあります。
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この記事でわかること
- インドネシアの立法権はメガワティ政権時にMPRからDPRに移行しました。
- DPRは立法、予算作成、監査の機能を持ち、調査権(Hak Angket)を行使できます。
- インドネシア憲法の改定により、DPRは国家最高機関としての地位を強化しました。
- MPRは憲法改正や大統領、副大統領の罷免を決議する役割を持っています。
- MPRがニュースで取り上げられる機会は減少し、DPRが中心的な役割を担っています。
盛り上がりに欠けるアホック知事解任デモ
ジャカルタではアホック・ジャカルタ特別州知事の解任を求めるデモが頻繁に行われていました。しかし、これらのデモは回を重ねるごとに盛り上がりに欠け、庶民感覚からずれている印象を受けました。ジャカルタに戻った際、寄り道した按摩屋のお姉さんの言葉が印象的でした。
仕事でカラワンに行った帰り、ジャカルタへの帰路でスナヤン方面に向かう途中、Gatot Subroto通りの国民協議会(MAJELIS PERMUSYAWARATAN RAKYAT)/国民議会DPR(Dewan Perwakilan Rakyat)前を通りかかりました。その時、隣に座っていたおしゃべり好きの部下が言いました。
あっHak Angketって知らないですよね?
私は「知るかよ、そんなの」と思いながらも、巨大な建物の外壁に掲げられたMRP/DPRの文字を見て、適当に聞いてみました。
これが意外な盲点だったらしく、部下は慌てて運転手とMPRとDPRの違いについて確認し合い始めました。実は私自身も、DPRという言葉はよく目にするのに、MPRという言葉はあまり聞かなくなった理由が気になっていました。
ジャカルタでデモが起こる場合、労働者デモなら大統領官邸からホテルインドネシア前広場を行進します。アホック知事解任要求デモのようなイスラムがらみのデモは、イスティクラルモスクからモナス(独立記念塔)に集結することが多いです。ジャカルタ暴動時の「学生デモ隊がMPR前に集結、占拠」のように、MPRはデモの象徴のようなイメージがありましたが、遠い昔の記憶となっています。
事例:アホック知事解任要求デモでは、イスラム勢力がDPRでの調査権発動を要求し、デモの象徴的な場所であるMPR前に集結することが多かったです。
要点:デモの盛り上がりは、参加者の目的意識と象徴的な場所の選択に大きく影響されます。
インドネシアの三権分立と国民議会DPRの権限強化の歴史と背景
インドネシアでは、スハルト大統領が退陣した後、ユドヨノ大統領時代に本格的な民主主義が始まりました。ジョコウィ氏が大統領に就任し、インドネシアは完全な民主主義国家の仲間入りを果たしました。日本と同様に、行政(eksekutif)、司法(yudikatif)、立法(legislatif)が権力分立のために分離され、行政の最高権力は大統領、司法は最高裁判所MA(Mahkamah Agung)、立法は国民議会DPRが担っています。
インドネシア憲法UUD(Undang-Undang-Dasar)のPasal 20A(第20A条)には、DPRの調査権(Hak Angket)が定義されています。この条文から、DPRが大きな権限を持つことが伺えます。
- Dewan Perwakilan Rakyat memiliki fungsi legislasi, fungsi anggaran, dan fungsi pengawasan.
国会は、立法・予算作成・監査を行なう機能を持つものとする。- Dalam melaksanakan fungsinya, selain hak yang diatur dalam pasal-pasal lain Undang-Undang Dasar ini, Dewan Perwakilan Rakyat mempunyai hak interpelasi, hak angket, dan hak menyatakan pendapat.
国会は、これらの機能を発揮するにあたり、この憲法の他の条項で規定されている権限に加え、説明要求権、調査権、意見表明権を持つものとする。- Selain hak yang diatur dalam pasal-pasal lain Undang-Undang Dasar ini, setiap anggota Dewan Perwakilan Rakyat mempunyai hak mengajukan pertanyaan, menyampaikan usul dan pendapat, serta hak imunitas.
各国会議員は、この憲法の他の条項で規定されている権限に加え、質問を行なう権限を有し、免責権と共に提案・意見陳述を行なうものとする。
このように、Hak Angketを発動するのは国民議会DPRです。「20A条」が示すように、1945年制定のインドネシア憲法「第20条」が「第20A条」に改定され、DPRが実質的な国家最高機関(Lembaga Tertinggi Negara)として格上げされました。
インドネシア憲法の第一条と第二条には、国会DPRと地方代表議会DPD(Dewan Pimpinan Daerah)のメンバーが自動的にMPRのメンバーになることが定義されています。憲法の改正や大統領、副大統領の罷免はMPRで決議されます。
- Kedaulatan adalah ditangan rakyat, dan dilakukan sepenuhnya oleh Madjelis Permusjawaratan rakyat.
主権は国民の手に帰属しMPRによって行使される。 - Madjelis Permusjawaratan rakyat terdiri atas anggauta-anggauta Dewan Perwakilan rakyat, ditambah dengan utusan-utusan dari Daerah-daerah dan golongan-golongan, menurut aturan yang ditetapkan dengan Undang-Undang.
国民協議会は、国会(Dewan Perwakilan Rakyat)のメンバーと、法律に定められた方法で選ばれた各地域や職能グループの代表によって、構成される。 - Madjelis Permusjawaratan rakyat menetapkan Undang-Undang Dasar dan garis-garis besar daripada haluan Negara.
国民協議会は、憲法と国家政策の基本方針を決定する。
立法権がDPRに移ったのは、メガワティ政権時の2001年と2002年のことです。これにより、国家の権威(wewenang)の最高機関は事実上DPRとなりました。MPRがニュースになる機会が減ったため、インドネシアに長く住む人の中には、「MPRという言葉を聞かなくなった」と感じる人もいるかもしれません。
事例:2001年のメガワティ政権時に、DPRは初めて大統領に対する調査権を行使し、政府の政策に対する監視を強化しました。
要点:権力分立の制度は、民主主義の強化と政府の透明性向上に寄与します。