インドネシアの製造業ではコロナ禍の需要変動の影響で新規投資が難しい中でも、工場オペレーション、レイアウトの全面見直し、基本的な足元の業務の見直しが行われており、生産、物流、調達の3つの視点からの業務改善と、現場手動型のシステム導入が行われています。
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生産管理システム
生産管理業務は工場ごとに異なり、システムの開発導入も一品一様にならざるを得ず、工数が嵩みがちです。結局のところシステム導入の成否は、顧客の利益を優先しシステム導入効果を感じて欲しいという熱意であり、ある意味精神論に帰結します。
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本日開催のコロナ禍を乗り越える業務改善オンラインセミナーの概要
本日「コロナ禍による需要変動の中での在庫・作業員の最適化と生産設備の平準化の実現」と題しまして、NTTデータグループのコンサルティング企業であるクニエ株式会社様と、日本国内シェアNo1生産スケジューラーのAsprova様と共催ウェビナーを開催し盛況に終わったのはよかったのですが、一応MC的な立場で参戦する予定だった僕のノートPCのマイクが起動せず、結局出番のないままゲスト的に聴講する立場になってしまいました。
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【2020年8月26日】コロナ禍による需要変動の中での在庫・作業員の最適化と生産設備の平準化の実現
本日はお忙しい中、26社26名様という大勢の方々からMS Teamsに接続いただき誠にありがとうございました。 今回は製造業がコロナ禍をいかに乗り越えていくかという大きなテーマを、物流と生産の視点から ...
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クニエ様からは「コロナ禍で生産物流の備え」と題して、コロナ禍の影響で新規投資が難しい中でも、工場オペレーション、レイアウトの全面見直し、リスト化した要員のみで回すための多能工化、基本的な足元の業務の見直しなどが行われており、特に業務の見直しについて生産、物流、調達の3つの視点から行われている業務改善の事例をご紹介いただきました。
- 生産:顧客向けのサービスレベル向上の改善活動
- 物流:物流コストの見直し
- 調達:現地調達のさらなる見直し
Asprova様からは「コロナ渦の現場主導型システム - 需要変動と作業員調整」と題して、指定された納期を工場のリードタイム(発注L/T+製造L/T+出荷L/T)でカバー出来ない部分が適正在庫であり、コロナ禍による需要変動を想定した上で適正在庫を決める必要があるが、その際に設備キャパの平準化や受注オーダーの種類による生産形態(見込み生産・受注生産など)、作業員のスキルマップなど考慮すべき制約条件が多く、これをすべて解決する一つの方法がスケジューラーの導入であり、具体的な制約条件の解消プロセスのデモを行っていただきました。
業務改善コンサルの視点からの生産、物流、調達の改善の方向性を提案した上で、システムのデモを交えた具体的な解決方法の提示を行うという流れを意図しておりましたが、途中退席される方もおらずセミナー終了後のアンケート結果を見ても概ねご好評いただいており、改めて御礼申し上げます。
ウェビナー開催のコツ
工業団地の管理事務所の会議室を借りて行うリアルの集客セミナーでは、管理事務所からテナント企業に対してセミナー案内メールを一斉配信していただける特典があり、集客にはこれが非常に効果を発揮するのですが、ウェビナーの場合はそうはいかず、既存のお客様へのご案内メール、NNA、Lifenesiaなど情報媒体を通じた広告を打っていくことになります。
これまで弊社主催で開催させていただいた6回のリアル集客セミナーと2回のオンラインセミナーの経験で言えば、両者にご参加いただいたお客様の数はそれほど差がなく、これは工業団地一斉配信メールがなくても、渋滞の中を何時間もかけて会場に向かうリアルセミナーに比べて気軽に参加できるという点が有利に働いた結果だと考えています。
今回何社かのお客様から、ZOOMの使用が社内規定により禁止されているため参加を見送らせていただくというご連絡をいただき、最終的にMicrosoft Teamsでの開催となったわけですが、国家レベルの米中摩擦の影響がインドネシアの日系製造業者様向けセミナーという、自分がコミットするイベントにまで及び、より身近な問題になったことを感じました。
そしてコロナ禍によるPSBB(大規模社会制限)の影響で、物理的な訪問やセミナーが出来なくなり、経験のないウェビナーに取り組んできたわけですが、正直なところYoutubeやWEBのビジネスコンテンツを見て勉強するのと何が違うのかという疑問が残っていました。
その答えが「コロナ禍・インドネシア・需要変動・業務改善」というトピックを盛り込んだピンポイントのコンテンツはネット上に存在しない、仮にあったとしてもそんな頭の痛い重いトピックの動画を探して閲覧するのは結構な心と体の準備が必要、よって受け身で聴講出来るウェビナーには意味があるというものでした。
4月から在宅勤務が増える中、ジェトロやインドネシア大使館などのウェビナーに5回ほど参加し、そして本日主催者の立場で2回目のウェビナーを終了したところで、僭越ながらウェビナー開催のコツみたいなものが少しだけ見えてきた感じがします。
- 短時間で概要を話す程度がよい
以前2時間のセミナーに参加して後半集中力が切れてしまったことがありますので、1セッション15分程度が最も集中力が持続すると感じました。内容としてお客様のお悩みのヒントになるような指針が説明できれば十分であり、それ以上の詳細は個別で訪問するなりWEB会議をするなりしてご説明する。そのほうが無駄な空き時間やダラダラした挨拶をする余地はないので時間の有効活用になります。 - 単独会社よりも複数社での共催のほうが受けが良い
お客さんごとに異なる関心事にうまくリーチするにはトピックも多いほうがヒットする確率は上がります。ダウンスイングよりもレベルスイングのほうがヒット率が上がるのと同じ理屈です。 - ZOOMの投票機能は時間内にアンケートを回収するのに便利
セミナー終了後にメールでアンケートのリンクをお送りしてご回答いただくよりもはるかに回答率が上がるのですが、残念ながらZOOM特有の機能でありMS Teamsにも追加して欲しい機能です。 - デモがより効果的
会議室のスクリーンにプロジェクターで映した画像よりも、画面共有したパワポ画像のほうが断然見やすいわけで、特にシステムのデモを行う際にはウェビナーの優位性が際立つと感じました。