生産スケジューラーを運用する上で意識しておいたほうがいいこと

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生産スケジューラーを運用する上で意識しておいたほうがいいこと 【システムと現場の状態との乖離要因はリスケジュール前後にある】


生産スケジュールに悪影響を及ぼすリスケジュール前後の要因を意識する

生産管理システムの機能の中で、MRPやスケジューラーなど計画系の機能は、現場で運用するにあたって難易度が高いと思うのですが、その一方でシステム化が遅れているインドネシアでも、スケジューラーがキチンと運用されている工場は実際に存在しています。
ライン(機械)の数が多いほど、サイクルタイムを品目別ライン別に管理するのは大変なので、ライン単位の標準負荷を元に負荷計算を行うケースが多いと思います。

今キチンと整備されていない品目ごとライン単位のサイクルタイムを整備するより、まずはライン単位の標準負荷をスケジューラーのマスタにセットして、負荷あふれが発生しないリスケジュール結果を得ることからはじめます。

生産スケジュールに悪影響を及ぼす要因は、リスケジュール前後にあります。

  1. マスタや残高情報が間違っている(リスケジュール前の要因)。
  2. 現場で不測の事態(ライン停止、生産不良、材料不足)が発生する(リスケジュール後の要因)。

つまりリスケジュール前の要因を克服して100%正確なデータに基づいて理論的に正しいスケジュールが出来たところで、リスケジュール後にも悪影響要因がある以上、どっちみち誤差が発生するわけです。

大事なことは製品の作り漏れがないよう出荷スケジュール(受注オーダ)を正しく取り込むこと、出荷ロットと製造ロットが違う場合はMPS(基準生産計画)を正しく取り込むこと、末端親オーダと子品目の製造オーダの紐付きを意識することであり、これさえ守っていればマスタの間違いは運用しながら修正することができます。

受注と製造ロットの紐付きを意識する

工程間のロットが違うと、スケジューラー導入開始当初にシステム上のロットを現品の動きに合わせることが難しくなり、ガントチャートで全体感を見たときに、現場の動きと乖離します。

Asprova資源ガントチャート

実績数量のみ入力した状態

ましてや、計画と実績の差をスケジューラーが自動補充(需給調整1対1)してしまうとトレースはほぼ不可能になりますし、現場の動きとシステム上のロットの紐付きをマッチさせるのが難しくなります。

実績計上時に実績数量のみ入力してリスケジュールすると、計画期間内で計画数量との差異分を製造するのに必要な時間分ラインを占有します。

よって計画数量に満たないまま製造完了する場合は実績数量だけでなく実績取得日を入力し、ステータスを完了させることで、計画期間内に占有されたラインを解放します。

  1. 実績計上時⇒実績数量を更新
  2. 製造完了時⇒実績取得日を入力しステータスを完了させる
    またはステータスのみ完了させて未割付にする。
Asprova資源ガントチャート

実績取得日なしでステータスのみ完了した状態

実績取得日なしにステータスだけ完了させると、スケジューラーが何時から何時までに割り付けたら良いのか判断できず未割付になりますが、製造完了しているのであれば計画期間に影響を及ぼさないという意味では問題ありません。

受注オーダに対して製造オーダを1対1で割り付けると現品とシステムのマッピングがしやすいですが、それが難しければ受注オーダからMPSを作成しMPSから1対1で割り付ける、いずれにせよスケジューラーのロットNO(作業コード)を現品票に記載して、システムと現品を一致させる必要があります。

オーダ別の製造指図とライン別の差立表と生産スケジュールの目的の違いを意識する

「スケジューラーが運用される」ということは「生産スケジュールをシステムから出力する」ということであり、生産スケジュールは製造現場のホワイトボードにライン単位で貼り付けられると差立表になり、製造品目ごとに投入品目を記載すると製造指図になります。

生産スケジュールの出力形式は縦横の2通りしかなく、縦書(縦軸が日付)の差立表形式なら帳票作成も簡単ですが、横書(横軸が日付)のタイムテーブル形式なら帳票作成の難易度が上がり、現場の実績収集の単位が時間単位かシフト単位かに合わせて1日の計画数量を、生産能力に応じて按分表示する必要があります。

このようにアウトプットの形式が異なるのは、生産管理システムは工程ごとの数量管理を重視し、生産スケジューラーはラインごとの時間管理を重視するという目的の違いがあるためです。





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