インドネシア時事問題

ラマダン(断食)期間突入に合わせたインドネシアのPSBB(大規模社会制限)の延長措置

PSBB延長

PSBB継続のままラマダン(断食)に突入したインドネシア

ジャカルタでは新型コロナウイルス感染の拡大を防ぐためのPSBB(大規模社会制限)が4月10日から23日まで14日間の予定で発令されていましたが、先日22日にジャカルタのアニス知事はこれを4月24日から5月22日まで28日間延長することを発表しました(28日間延長なら5月21日までのような気もしますが・・・)。

第一回目のPSBBはジャカルタ市民の意識が徹底されておらず違反者が続出したようで、第二回目は罰則等が厳格に適用されるという話もあり、かく言う僕も昨日西ブカシTol(高速道路)出口に設置されたDISHUB(運輸省)によるチェックポイントで、嫁はんを助手席に座らせている現場を摘発され、その場で後部座席への移動を指示された上で、2人とも検温を受けました。

インドネシアは本日4月24日からラマダン(断食)期間に入りますが、ジャカルタのPSBBの延長が発令された22日の前日21日には、ジョコウィ大統領がラマダン期間とレバラン休みのMudik(帰省)の禁止を発表し、本日24日からジャカルタから東に延びるジャカルタ-チカンペック高速道路 (Jalan Tol Jakarta - Cikampek)の高架部分(Jalan Tol Jakarta - Cikampek Layang)は通行禁止になっています。

チカランやカラワンの工業団地に向かうTol出口では検問所が設置され、製造業従事者や運搬トラックなど以外の通行が制限されるということなので、弊社のような製造業向け業務システム導入業者にとっては、完全に物理的な客先訪問の道が断たれることになりそうです。

そして昨日23日に運輸省は、24日から陸海空及び鉄道の全ての交通機関を規制すると発表し、特に貨物便と特別便を除くスカルノ・ハッタ国際空港を離発着する全ての定期旅客便(国内線及び国際線)を6月1日まで停止するというニュースは、近日中の一時帰国を予定していたインドネシア在住邦人間で衝撃が走りました。

ただし常識的に考えて日本への帰国便が完全ストップされ在住邦人がインドネシア国内から出られないということは考えにくいので、国際便については今後何らかの追加措置が発表されるものと思われます。

(4月24日追記)
国際線は急遽運航が認められることになりましたが、減便や突然のキャンセルなどは航空会社の裁量に拠るため、利用者個人でフライトの確認が必要になりそうです。

(5月19日追記)
ジャカルタ特別州のPSBBは6月4日まで再々延長されました。

(5月20日追記)
弊社のあるブカシを含む西ジャワ州のPSBBは5月29日まで再々延長されました。

(5月29日追記)
西ジャワ州のPSBBは6月4日まで延長されました。

(6月4日追記)
西ジャワ州のPSBBは7月2日まで延長されました。

(6月26日追記)
西ジャワ州のボゴール県、ボゴール市、デポック市、ブカシ県及びブカシ市は除く地域のPSBBは6月26日をもって終了しました。

在宅勤務が延長される非イスラム教徒への影響

毎年ラマダンに突入する直前は、まわりのイスラム教徒からは「明日から一ヶ月間みんなで頑張ろう」みたいな連帯感が感じられ、非イスラム教徒としての我々は「一ヶ月間生産性落ちるけど仕方ないなあ」みたいな一種の無力感が漂うのですが、既に3月下旬から客先訪問が出来ないまま社員全員WFHが続いてきた今となっては全く季節感が感じられません。

毎年ラマダン期間中は、我々日本人はまわりの断食中(プアサ=puasaという)のインドネシア人に気を使って隠れて水を飲んだり、夕方の日没時のお祈り(マグリブ)と同時に家族と一緒に楽しく飲食を解禁(ブカプアサ=buka puasa)したいという気持ちを尊重して、間に合うように帰宅時間を早めてあげたり何かと気を使っていましたが、PSBB継続に伴い在宅勤務のままなし崩し的に突入する今年は、非イスラム教徒の日常は何も変わらない感じがします。

5月23日の日没までラマダンが続き、24日と25日がレバラン(断食明け大祭)となり、例年ですと前後に一斉有給(Cuti Bersama)を入れることで、1~2週間ほどの長期休暇中に多くのインドネシア人のMudikによる民族大移動が発生するはずですが、今年の一斉有休は12月28日~31日にスライドされ、12月24日からのクリスマス休暇から年明けの1月3日までの11連休になるようです。

先週4月17日にスリ・ムルヤニ(Sri Mulyani)財務相が、現時点で新型コロナウィルスの影響による失業者が120万人出ており、今後さらに最悪520万人まで拡大する恐れがあると懸念を表明しており、インドネシアの経済成長は2019年の5%プラスから2020年は0.5%マイナスになると予測されています。

企業倒産やPHK(Pemutusan Hubungan Kerja=解雇)による失業者増大は、犯罪などの社会的不安に直結するため、補助金や借入金手続きの簡素化、法人税や所得税の軽減と免除などの、失業対策と企業倒産対策がさらに強化される必要があるという点は各国共通の課題です。

© 2020 バテラハイシステム Powered by STINGER