PSBB(大規模社会制限)解除後のインドネシアの行動規範であるニューノーマル【新しい日常活動のための準備】


PSBB解除後に向けた準備

昨日、西ブカシの自宅近所にあるスマレコンモールをジョコウィ大統領が訪問し、6月8日の営業再開に向けての準備状況の視察を行っていました。

昨日(5月26日)から軍(TNI)と警察(POLRI)地方政府(Pemerintahan Daerah)が健康手順規律(Disiplin Protokol Kesehatan)としてのマスクの着用、ソーシャルディスタンシング、手洗い励行などが、PSBBに沿って遵守されているかのチェックのため、4つの州(provinsi)と25の県(kabupaten)の交通の要所やモール、市場、観光地など1,800の対象場所に配備されており、Tol(高速道路)西ブカシ出口のチェックポイントにも、今日は大勢の警察官が待機していました。

ジャカルタ特別州知事のアニス氏は昨日の演説で、6月4日まで予定されているPSBBを再延長するかしないかは、市民それぞれの意識次第であると述べましたが、PSBB明けの市民の行動規範はNew normal(インドネシア語ではNormal baru)という手順に規定され、6月1日から段階的に進められる予定です。

New normal実施のために各自治体が達成すべき3つの指標

New normalという言葉は、2008年のリーマンショック後に起きた金融市場の変化に対して、非日常的な出来事が新しい日常になるという文脈で使われた概念であり、今回のインドネシアのPSBBによる規制下の日常に対比させた、新しい日常を表す概念ではありますが、これは今月初めにインドネシア経済産業省から発表されたコロナ後の経済復活のためのロードマップに準じています。

このロードマップに比べてNew normalでは、経済を回復させ失業者増加を阻止する目的で、6月中に飲食店などの店舗をすべて営業再開させ、7月に評価を行うというようにスケジュールを若干前倒ししています。

6月1日から国営企業BUMN(Badan Usaha Milik Negara)は45歳未満はオフィスへ出社、45歳以上は引き続き在宅勤務WFHを行い、製造業やサービス業は限定的に営業再開、6月2日から小売店の営業再開、6月8日から観光業や教育機関の再開、6月29日にレストランやカフェ、ジムなどの営業再開、以上を段階的に実施した後に、7月13日と20日にNew normalの実施結果について再評価を行い、8月初旬にすべての社会活動を通常に戻すことになっています。

しかしPSBBからNew normalへ移行するにあたり各自治体ごとに達成すべき3つの指標があり、現在のインドネシアの感染状況(5月26日の感染者増加数は全国415人 ジャカルタ61人)から考えると、なかなか厳しい達成目標です。

  1. 基本再生産数R0(感染症に感染した1人の感染者が、誰も免疫を持たない集団に加わったとき、平均して何人に直接感染させるかという人数)を現在の2.5から2週間連続で1以下まで下げること。
  2. 病院や救急IGD (instalasi gawat darurat)の病床数が入院が必要な監視対象患者(PDP=Pasien Dalam Pengawasan)や観察対象者(ODP=Orang Dalam Pemantauan)を十分受け入れられるだけあること。
  3. 人口100万人あたり3500人のPCR検査を実施すること。

先日一般企業や製造業などで遵守されるべきNew normalの行動規範に関する保険大臣による決定事項(nomor hk.01.07/menkes/328/2020)が発表され、新型コロナのパンデミック下におけるオフィスや工場での働き方について規定されており、徐々にコロナウィルスと付き合いながら平時の企業活動に戻していこうという動きが出てきています。