生産管理システム

販売業と製造業の在庫管理システムの違い 【PIB (Pemberitahuan Impor Barang)に記載されるBM, PPN, PPH22】

販売業と製造業の在庫管理システムの違い

在庫管理システム上での原価管理

業務フローには数量と金額の2つの流れがありますが、数量の流れを管理するのが在庫管理システムであり、主要機能は以下の3つです。

  1. 現状在庫一覧
  2. 受払履歴管理(ストックカード)
  3. 受払実績入力

販売業(非製造業)で、購入品の入出庫管理と原価(単価)の管理をリアルタイムで行う場合、移動平均法でリアルタイムに計算するのか、ロット管理を行い先入先出法で購入原価で管理するのかのどちらかになります。

しかし製造業の場合は、購入品である材料の原価は同じように管理できるとしても、製造工程に投入された仕掛品や製品の原価管理は簡単にはいきません。

製造業の在庫管理

材料単価は移動平均でリアルタイムに計算できたとしても、労務費や経費が確定するのは月末なので、月中にこれらをリアルタイムに単価に反映させるためには標準原価を使わざるを得ず、月末の実際原価との差異を売上原価に対して調整する必要があります。

実際原価計算では、材料費、労務費、経費のいずれも月末にバッチで計算します。

つまり材料費は「月次総平均単価x実績投入数量」で計算し、労務費と経費は会計システムで集計された該当勘定科目の元帳(G/L)の残高金額を、作業工数で按分します。

仕入時に発生する2方向の業務フロー

在庫評価の方法としては、主に月次総平均(Monthly Average)と移動平均(Moving Average)がありますが、移動平均法でリアルタイムに最新の平均単価をアップデートして、マージンを乗せて販売価格を決定したい場合、入荷の入力を必ず日付順に行なわないといけないという制約があります。

仕入先からのInvoice到着日を債務(A/P)の計上日としますが、会計担当者としては、入荷からInvoice到着までの期間中に、近い将来A/Pになる取引を把握したいという要望があるため、これを管理するために入荷時にA/P Accruedという未実現債務勘定に溜めておいて、Invoice到着時にA/Pに振替え(re-class)ます。

在庫管理側のフロー

  1. 物品の在庫数量が増える
  2. 物品の単価が更新される(移動平均の場合)

会計側のフロー

入荷時の仕訳

  • Dr. Purchase    Cr. A/P Accrued

請求書到着時の仕訳

  • Dr. A/P Accrued    Cr. A/P

間接費の処理方法

仕入品目の単価が、発注書(P/O)の品目購入金額のみで構成される場合なら問題ないですが、通常は送料、輸入申告書 (Pemberitahuan Impor Barang=PIB)に含まれる関税(Bea Masuk)やPPH21、通関許可証(Surat Persetujuan Pengeluaran Barang=SPPB)などの仕入に付随するCIF(Cost, Insurance and Freight)費用が発生しています。

これらの仕入諸係の処理方法としては主に以下の2通りがあります。

費用として計上(金額が小さい場合)

  • Dr. 仕入諸掛 xxx    Cr. 通関代行業者買掛 xxx
  •   (Expense xxx)    (A/P Accrued xxx)

販売時に売上原価として計上される(金額が大きい場合)

  • Dr. 仕入 xxx    Cr. フォワーダー業者買掛 xxx
  •   (Purchasing xxx)    (A/P Accrued xxx)

仕入勘定に計上するということは、月末の決算整理仕訳で棚卸資産全体の原価の中に、フォワーダー業者からのインボイス金額を一括計上させたいということです。

よって取引発生時点の会計仕訳上で、個々の品目ごとに間接費用を配賦した上で仕入勘定に積み上げ、というような細かい処理は必要ありません。そもそも会計上の仕訳を品目ごとに分ける必要性すらありません。

システム上での間接費の品目配賦の実装方法

取引発生時点での会計仕訳上は、間接費を品目に配賦する必要はないとしても、ある時点での適切な販売価格を決定するために

  • CIF費用をその都度反映させた上で移動平均単価をアップデートしたい。
  • 期末在庫の評価額算出のために、在庫管理システムの中でCIF費用を反映させた品目単価を自動的に計算して欲しい。

以上のような理由で、在庫管理システムの中で取引の都度、品目の単価に間接費を配賦する必要がある場合、システム上どの画面から入力すればよいのかは悩みどころです。

この場合に問題になるのが、間接費用の金額は必ずしも発注時(P/O発行時)や入荷時に判明するとは限らないということです。

出荷後、2週間経ってからようやくフォワーダー業者からのインボイスが到着するケースもあるので、購買システムで物品の発注時または入荷時に、間接費を入力することは出来ないことになります。

入荷画面に仕入諸掛を入力するフィールド(別タブ)を追加

入荷処理の仕訳が元帳転記されると入力できなくなるのが難点ですが、その場合は転記をペンディングするか、一旦転記して事後で調整することになります。

市販のERPパッケージでよく採られる方法がこれです。

Direct Invoice機能でP/O番号または入荷番号またはインボイス番号と紐付け

Direct Invoice機能とはP/O発行も入荷もせずしてA/Pを計上できる機能のことであり、ここに品目を特定できるいずれかのキーに紐付けるようにすれば、間接費の品目への配賦が可能になります。

サービス(非棚卸品目=uncounted item)の購入として処理し購買モジュールから入力

P/O発行後に入荷処理するか、もしくはP/Oなしで入荷するPurchase Direct機能で、品目のP/Oとを紐付ける仕組みを構築する方法です。

この場合、在庫管理システム上で管理できる原価は購入品のみになります。

© 2020 バテラハイシステム Powered by STINGER