保税工場へのシステム導入 【保税工場(Pengusaha Kawasan Berikat)と非保税区(Daerah Pabean Indonesia Lainnya)】

本記事の概要

保税区(KB=Kawasan Berikat)で製造される品目は基本的に輸出向けになるので、インドネシア国内の非保税区(DPIL=Daerah Pabean Indonesia Lainnya)との取引量が増えた企業では工場自体を分けるケースが多い。

保税工場(PKB=Pengusaha Kawasan Berikat)は税制上ではKB間取引でのPPN(付加価値税)免除やBank garansi(銀行への保証金)の免除、材料や機械の輸入関税優遇措置などで、金融上では外資であっても資金調達上有利な条件で借入れが可能になる。

インドネシアの保税工場

保税区はインドネシア語でKB (Kawasan Berikat)、英語でBONDED ZONEと呼ばれ、以前はオランダ語とインドネシア語が合わさった略語EPTE(Entrepot Partikelir Tujuan Ekspor=保税認可工場)という言葉もあったが、最近はPKB(Pengusaha Kawasan Berikat)として保税区域内企業として扱われる。

保税区で製造される品目は基本的に輸出向けになるので、昨今の内需の好況に伴いインドネシア国内との取引量が増えた企業では、非保税区向けに工場を分ける動きが見られる。このKBに相対する非保税区をDPIL (Daerah Pabean Indonesia Lainnya)という。

インドネシアの保税工場だが、バタム島のように島全体を保税特区に指定するケースや、かつてのMM2100 (Cibitung)のように工業団地の一区域を保税区として分けるケースがあったが、近年は許認可の有無による違いのみで保税認可工場が点在するケースが多い。

PKBになると主に税制上と金融上の優遇措置が得られるが、税制上ではKB間取引でのPPN(付加価値税)免除やBank garansi(銀行への保証金)の免除、材料や機械の輸入関税優遇措置などで、金融上では外資であっても資金調達上有利な条件で借入れが可能になる。

業務システムのBea Cukai(税関)への提出書類発行機能

PKB工場の販購買システムではBea Cukaiへの提出書類発行機能が必要になる。DPILとの取引時にはBC2.6が、KBとの取引ではBC2.7が必要になり、末尾にはOut(出荷)の場合が1でIn(入荷)の場合が2が付く。

例えば販売システムでDPILへのD/O発行時にあわせてBC2.6.1を発行(Bank Garansiが必要)し、KBへのD/O発行時にあわせてBC2.7.1を発行(Bank Garansiは必要なし)する機能が必要になる。

また購買システムでDPILからの入荷時にBC2.6.2を発行し、KBからの入荷時にBC2.7.2を発行する機能が必要になる。これに加えて海外からの材料輸入時にBC2.3を発行する機能を実装すればシステム上でのBea Cukai提出書類への対応としては十分だと思う。

保税工場の在庫管理システム

2013年1月から保税工場はBea Cukaiから在庫管理の強化を求められており、具体的成果物として四半期の在庫取引に関するレポートの提出が義務付けられた。以前よりBea Cukaiは保税工場に対して在庫管理の透明化を求めていたが、今回特徴的なのは在庫管理のシステム化を求めているところにある。

ここで「システム化」の定義が問題になるが、ここではデータベースを使ってデータとユーザの一元管理を行えるものが税関の言うシステムと解釈され、日本のJSOXが求める内部統制に共通するものがある。

具体的には、材料・仕掛品・製品・スクラップ・機械やオフィス機器などの固定資産について、入出庫・在庫移動・現在庫・在庫調整・破棄・棚卸などで発生する受払について明確な記録が必要であり、受払ごとに税関提出用ドキュメント(BC帳票)の種別、番号、日付が入力される必要がある。

ただ今のところ(2014年6月現在)仕掛品や固定資産の受払まで履歴は求められないようなので、これらについては月末の棚卸し数量の報告のみで問題ないようであるが、在庫管理システム上のデータをBea Cukaiオフィスから閲覧できる仕組みの構築を求める動きがあることは注視しておく必要がある。

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