ジャカルタでアパートを買うか借りるかの問題

本記事のポイント

アパートはいつでも売却可能で、価値は上がり続け、固定費はない(あっても小さい)のであればアパートは買えば資産で借りれば費用と言えます。

理想のアパート購入パターンは自分で住むか、貸してインカムゲインを取得しながら、上げ止まり時に売却してキャピタルゲインを得ることです。

アパートは買えば資産、借りれば費用というのは本当か?

もう何年もクニンガン地区のアパートに住んでおりますが、ここ数年契約更新の時期になると必ず値上げ通告してきた大家さんが、先月の更新時には何も言ってこなかったので自動的に価格据え置き更新になりました。景気が落ちている影響でアパート供給がダブつきはじめてるんじゃないかと思います。

ジャカルタの都心部で働くインドネシア人の給料が高騰しているとはいえ、アパートを借りて住むインドネシア人といえば相当の高給取りだけなので、僕のまわりの普通のインドネシア人に決まって言われるのが

インドネシア人
なんで高いお金払ってアパートに住むの?
インドネシア人
そんなお金払うくらいならローンでアパートが買えるのに・・・

まあこんなだいたい感じですが、中にはしたり顔で

インドネシア人
買えば資産になるけれど、借りればただの費用として消えて無くなるんだよ

と諭すように言い聞かされる訳ですが、大きなお世話です。

まあ理屈は正しいと思うんですが、この言葉の裏には

買えば自分の資産になるので家賃を払う必要はないし、価値が上がったときに売れば2度おいしいわけだし、毎月高い家賃を払って住むのはバカげている。

という気持ちが見え隠れしています。統計を取ったわけではないですが、周りのオフィス勤めのインドネシア人のほとんどが彼に賛成なんじゃないでしょうか?

不動産の購入目的は「自分で住む」と「投機」の2つの側面がありますが、僕に「もったいないから買え」と忠告するレベルのインドネシア人の考えとしては「自分で住みながら値段が上がった数年後に新しい物件に買い換える」といったところでしょう。

売りやすい物件を買え

ただこれって前提条件付きだと思うんですよ。面倒くさいので彼らに反論はしませんけど・・・

  1. アパートはいつでも売却可能
  2. アパートの価値は上がり続ける
  3. アパートの固定費はない(あっても小さい)

バリ島からジャカルタに引っ越すときに自宅の売却で苦労した経験があるので、いつジャカルタを離れるか判らない身分としては不動産を抱え込むリスクは重いです。また不動産は住んでも住まなくてもいちいち管理費などの固定費と、売却時にかかる金銭的コストに加えて時間的コスト、体力的コストがかかります(「家を売るのも大変だ」から)。

だからこそ不動産を買うときは「売りやすい物件を買え」と言われるわけで、当然ながら売りやすい物件は得てして高い。このあたりに不動産購入の難しさがあり、とにかく「数多く見てから買え」といわれる所以です。

価格は現在でも相当高騰しているとはいえ、インドネシア経済の潜在力からすれば長期的に見てまだ値上がりの余地はあると思いますが、比較投資先としてお約束の銀行定期預金の利子が高すぎます。満期1ヶ月定期預金が年利7.75%である現在、不動産投資のメリットはそれほど大きくないと感じます。

ただし銀行に預けるから安全とはいかず、ここはインドネシアですから銀行倒産に伴いインドネシア政府がペイオフしてくれる保障はありません。現に6年前に口座開設していた証券会社(Sarijaya)が倒産し、口座金額40jutaほどオジャンになったことがあります。

あまり投機のことを言うとイヤラシイので、自分で住むという面から見ますと、アパートでも買えば自由にインテリア交換できたりとか何かと楽しい面もあると思います。が、家ならともかくアパートではやれることにも限界があります。これらのリスクをしょった上で得るほどのメリットじゃないです。

で、日本在住者の人からインドネシアの投資話を聞かれるとき、だいたいこんな感じで答えています。

  1. ルピア資金(ルピアベースで稼いだ資金)なら不動産購入リスクが高い。
  2. ドル資金(ドルベースで稼いだ資金)なら物件によっては割安で購入可能かも。
  3. 定期預金利子は変動するので政策金利が下がれば不動産のほうが利回りがよくなる。
  4. 外貨をルピアに換えてまでルピア定期預金を作るのは為替リスクが高すぎ。
  5. インドネシアでは株より投資信託(Raksadana)

ここ数年のルピア安環境で稼いだルピア資金で、為替変動を先取りして価格設定されがちな不動産を購入するのは損です。

また投資信託は余剰資金でやること。将来の支払い計画を考えず投資すると、どうしても必要なときの現金化で大損こきます。